ダイヤモンドオンライン編集部
2016年4月21日
4月14日から始まり、いまだに収束の気配が見えない熊本・大分の地震活動。16日には阿蘇山が小規模噴火を起こした。いずれ確実に来ると見られる南海トラフ巨大地震との関係性はあるのか、地球物理学(地震学)の専門家、島村英紀・武蔵野学院大学特任教授に聞いた。(聞き手/ダイヤモンドオンライン編集部 津本朋子)
――4月14日から始まり、いまだに熊本県、大分県を中心に地震活動が続いています。16日には阿蘇山が小規模ですが噴火しました。一連の地震と火山噴火は関係しているのでしょうか?
そもそも阿蘇山は熊本地震以前から活動が活発化していました。非常に強い力を持った火山です。しかし熊本地震が今回の噴火に関係なかったかと言えば、私はあったと見ています。熊本地震で阿蘇山が揺れ、火山ガスが発泡したと考えられるからです。ちょうどコーラの瓶を振ったら泡が飛び出すのと同じ理屈です。
海溝型と呼ばれる、プレートが関連する地震は、火山活動と大いに関係しています。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災を引き起こした)や、東海地震、南海トラフ巨大地震などは海溝型です。
一方、熊本地震は活断層が起こした内陸型(直下型)。地震発生のメカニズムが違います。ただ私は、熊本地震が起こった背景には、南海トラフに関係するプレートによる圧力が働いた可能性がある、と考えています。
南海トラフは静岡の駿河湾から九州の宮崎沖まで続く海底の溝(トラフ)で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む場所です。熊本地震が南海トラフ巨大地震の引き金になるとは思えません。小が大に影響を及ぼすことはないですから。しかし逆に、南海トラフでの動きが九州の活断層に影響を与え、その結果として熊本地震が起きた可能性はあるのです。
南海トラフ巨大地震自体は、M8〜9クラスの地震が100~200年周期で起きていることが分かっていますから、いずれ必ず来るでしょう。そうなれば、火山にも大きな影響を及ぼします。
阿蘇山はもちろん、多くの火山に影響を与えるはずで、東京ドーム250杯分もの火山灰を噴出する、いわゆる「大噴火」と呼ばれるものが起きても不思議はありません。
地震と火山は兄弟のようなものです。プレートが動くことで直接的に起きるのが地震。一方、火山はプレートの動きによってマグマが生まれ、マグマだまりを作りながら発泡、つまり噴火に至ります。
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