「熊大からSOS」と山中教授が支援要請 首相と面会

首相官邸を訪れたノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥京都大教授(手前)ら=19日午前
首相官邸を訪れたノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥京都大教授(手前)ら=19日午前
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 ノーベル賞受賞者の山中伸弥京都大教授は19日、首相官邸で安倍晋三首相と面会し「熊本大の研究者からたくさんのSOSが来ている」と述べ、被災地の研究機関への支援を求めた。首相は「しっかりと、直ちに対応したい」と答えた。

 山中教授は知り合いの熊本大の研究者から「家がつぶれてしまい、車の中で過ごしている。できるだけSOSを発信してほしい」と電子メールを受け取った。特に、マウスなどの実験用動物や凍結保存している細胞の維持管理に対して支援を求められたという。

 山中教授は記者団に「熊本大には非常に貴重な科学的財産がある。被災者の支援が最優先なのは間違いないが、一日も早い対応が必要だ」と語った。

 山中教授は他の研究者とともに、科学技術予算の拡充を要望するために官邸を訪れていた。

=2016/04/20付 西日本新聞朝刊=

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