中原中也の魂を伝えるポエムコア。BOOLという伝道師
ポエムコアをご存知だろうか。
トラックに乗せてポエムを詠む音楽だ。成立しているかどうかは分からない。
変人奇人天才の集まりであるVirgin Babylon Recordsがプッシュしたジャンルであり、創始者BOOLが朗読する、ゆでちゃんというふざけた男の物語で注目を集めた。
何と言ってもVirgin Babylonの大黒柱である、world's end girlfriendやVampillia、青木裕など、超大物がトラックを提供してるのだ。これは興奮する。
究極の前衛芸術か、大問題作か
両方だ。ちなみに僕は好き。
特徴として、なんのルールもない。質のいいトラックに質のいい朗読があるだけだが、そのインパクトたるや。
あくまでも悪ふざけのスタンスは崩さない。
これがポエムコアだ。紹介はこの辺にして、この記事で僕はどうしても紹介したいポエムコアの曲があるのだ。
中原中也 × BOOLが紡ぐポエム
昨15年の4月、Virgin Babylonは、「在りし日の声 Voices of Days Pas」というアルバムを発売した。
この作品は、日本の文学史上に大きな足跡を残した近代詩人中原中也の詩の世界に、wegとVampilliaが最大の敬意と愛をこめて音楽を添える、というコンセプト。
ポエムコア提唱者BOOLと分解系レコーズのSmanyがポエムの朗読で参加し、ポエムコアとして世に送り出された。
先述のゆでちゃんとは打って変わって、世界観を忠実に再現し、かなりの名曲が揃っている。
なかでも、「春日狂想」という曲は、盛り上がるノイズに囲まれた美しいピアノのメロディが印象的なwegのトラックに、情感たっぷりにタメてタメて詞を朗読するBOOLの声が、見事にマッチしてて泣ける。
あぁ、なんて美しい曲だ、頭を抱える。
ゆでちゃんと対照的に至ってまじめだ。こっちの方が好きである。
僕は2015年に何度この曲に浸っただろうか。詞も途中までは暗記できた。
とはいえ問題作だ
趣味が一般常識のそれである友人に勧めようモノなら、まず「どんな音楽?」への説明の時点で変態と思われる。
「きれいなトラックに乗せて詞を朗読する」って・・・。
結局はポエムコアは問題作なのである。ポピュラーには間違ってもならない。
その一方で、支持者からは圧倒的な崇拝を受けそうだ。
黒いマントを頭からかぶったBOOLのキャラがさらに加速を促す。
僕はやっぱり目が離せない。ポエムコアは変態だが、天才だ。
