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帝人が中国企業と太陽光技術で提携、3年内に世界シェア5割へ
【上海=河崎真澄】帝人は20日、上海市内で記者会見し、太陽電池向け製造技術で中国企業と包括的な提携関係を結び、エネルギー変換効率の高いセルで今後3年以内に、世界市場の50%以上のシェア獲得をめざす経営戦略を発表した。
技術提携したのは湖北省に本社を置く武漢DRレーザー科技。帝人が開発したペースト状の微細なシリコン粒子を、武漢DRの高精度レーザー技術で基板に広げる。日中の技術を持ちよることで、太陽光を電気に変える変換効率を19~22%まで高める高効率セルの製造が容易になる。従来のセルは17~19%だった。
会見した帝人グループの荒尾健太郎専務執行役員は「生産設備の過剰が指摘される従来型セルが縮小する一方で、高効率セル技術を採用する動きが中国や台湾の太陽電池メーカーの間で爆発的に広がる予兆がある」と話した。