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 囲碁界で初めて七冠独占を達成した井山裕太名人。圧倒的な才能の特徴と強さの秘密を、囲碁愛好家でもある脳科学者の茂木健一郎さん、井山名人と頂上対決を繰り返す高尾紳路九段に分析してもらった。

■「部分」超えた「全体」見抜く

 井山名人による七冠の偉業に、興奮を覚えた。

 七冠達成に必要なのは、何よりも脳の前頭葉の集中力。タイトル戦を次々とこなして集中を切らさないそのスタミナは驚異的だ。

 かつて、将棋では、羽生善治名人が七冠を達成している。脳の使い方から言えば囲碁は「別種目」。井山名人の七冠は、脳の新しい可能性を示したと言える。

 囲碁は盤面が広い。「部分」を超えた「全体」を見るのが大切で、難しい。ある部分だけをとれば最良の手が、全体から見るとそうとは限らない。そこを見抜く力がなければ、トップに立ち続けることはできない。

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