火山灰の斜面 水含むと土砂崩れが大規模化のおそれ
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熊本県などでは一連の地震で土砂崩れが相次いでいます。火山灰を多く含む土砂は雨で水を含むと流動化しやすくなるため土砂崩れの規模が大きくなるおそれがあることが実験から明らかになっていて、専門家は、熊本や大分は火山灰に覆われている斜面が多いので土砂災害に警戒が必要だと指摘します。
国土交通省の国土技術政策総合研究所は、火山地域で起こる土砂崩れのメカニズムを調べるため、日本地すべり学会と協力して大規模な実験を行うなどして研究を進めています。
去年12月に行った実験では、高さ8メートルほどの斜面に火山灰を多く含んだ土砂を敷き詰め、そこに雨量が100ミリの雨に相当する水をかけ続けて土砂の崩れ方を確かめました。その結果、水は表面を流れるのではなく、しみ込んで、その後、流動化して斜面から水平な所まで崩れ落ち、さらに広がっていきました。
火山灰を多く含まない土砂で行った実験では、水平な所に崩れ落ちて、そのままとどまるということですが、実験では5メートルほど移動距離が伸びたということです。
専門家は、火山灰の間に水がたまりやすいのが流動化する原因だとしています。
研究所では今回、熊本県南阿蘇村で発生した土砂崩れの現場でも流動化した痕跡を確認しています。
国土技術政策総合研究所土砂災害研究室の國友優室長は「たび重なる地震で地盤が緩み、小さな地震でも土砂崩れが起きやすくなっていて、いつもの大雨のときよりも早くから警戒することが必要だ。熊本や大分は火山灰に覆われている地域が多く、土砂崩れの危険を感じたら、なるべく遠くに離れるなど身の安全を図ってほしい」と指摘しています。
去年12月に行った実験では、高さ8メートルほどの斜面に火山灰を多く含んだ土砂を敷き詰め、そこに雨量が100ミリの雨に相当する水をかけ続けて土砂の崩れ方を確かめました。その結果、水は表面を流れるのではなく、しみ込んで、その後、流動化して斜面から水平な所まで崩れ落ち、さらに広がっていきました。
火山灰を多く含まない土砂で行った実験では、水平な所に崩れ落ちて、そのままとどまるということですが、実験では5メートルほど移動距離が伸びたということです。
専門家は、火山灰の間に水がたまりやすいのが流動化する原因だとしています。
研究所では今回、熊本県南阿蘇村で発生した土砂崩れの現場でも流動化した痕跡を確認しています。
国土技術政策総合研究所土砂災害研究室の國友優室長は「たび重なる地震で地盤が緩み、小さな地震でも土砂崩れが起きやすくなっていて、いつもの大雨のときよりも早くから警戒することが必要だ。熊本や大分は火山灰に覆われている地域が多く、土砂崩れの危険を感じたら、なるべく遠くに離れるなど身の安全を図ってほしい」と指摘しています。