サウジ 海外の銀行から25年ぶり融資受け入れへ

世界有数の産油国、サウジアラビアが日本の大手銀行を含む海外の銀行から1兆円を超える融資を受ける方向で最終調整に入っていることが明らかになりました。サウジアラビアが海外から融資を受けるのは、およそ25年ぶりで、原油安の長期化で巨額の財政赤字に陥るなか、財政資金を確保するねらいがあるものとみられます。
関係者によりますと、サウジアラビアは海外の銀行十数行から合わせて100億ドル、日本円で1兆円を超える融資を受ける方向で最終調整に入っていて、近く契約を結ぶ見通しです。
融資には日本の大手銀行3行も参加し、3行の融資は合わせて2千数百億円に上る見通しです。サウジアラビアが海外から融資を受けるのは、およそ25年ぶりで、原油安の長期化で巨額の財政赤字に陥るなか、財政資金を確保するねらいがあるものとみられます。
原油安に伴って、湾岸の産油国ではこれまでに、カタールやオマーンが財政資金を確保するため海外の銀行から融資を受けています。
原油価格を巡っては、サウジアラビアやロシアなど主要な産油国が今月17日に開いた会合で増産の凍結で合意できなかったことを受け、低迷が長引く可能性も指摘されています。今回のサウジアラビアの動きは、原油価格の低迷が産油国の財政に大きな打撃を与えていることを改めて示しています。