(屏東 19日 中央社)南部・屏東県の呉麗雪副県長は18日、日本の対台湾窓口機関、交流協会高雄事務所の中郡錦藏所長と面会し、熊本地震の被災地に対し、同県としてコンテナ1個分のバナナを提供したい考えを示した。呉副県長は、行動によって支援と被災者救援の意を表すことで、被災地の人々が一刻も早く震災の痛みを乗り越えられるよう後押しできればと話した。
同県は台湾におけるバナナの主要産地。同県によると、栽培面積は3300ヘクタールに上り、台湾全体の約4分の1を占める。
呉副県長は、長期にわたり県産の良質な農林水産物が日本から買い付けされてきた上、日系企業の工場も県内に多く設置されていると双方の関係の緊密さを強調。バナナの提供は県政府と農家の希望だとし、さらに、被災地を訪れ、パイナップルを振る舞いたいと考えている農家もいると明かした。
また、必要があれば、災害救助の経験豊富な救援隊と果物の物資をいつでも被災地に送る用意があることも表明した。
中郡所長は、現在熊本県は多くの場所で道路が寸断され、交通網に影響が出ているほか、物資も足りているとし、現時点では物資支援の必要はないとした。一方、屏東県からの温かい気遣いについては、日本政府と被災者に伝えると述べた。
(郭シセン/編集:名切千絵)