県内最大級のショッピングモール、イオンモール熊本(嘉島町)は20日、食料品や日用雑貨、家電、医薬品などを販売する1階売り場の一部で営業を再開した。営業再開を待ちわびた買い物客は、ほっとした表情で店内へ足を踏み入れた。
営業を再開したイオン熊本店。刺し身などの生鮮品も並び、買い物客は熱心に品定めをしていた=嘉島町
再開したのはイオン九州直営のイオン熊本店の1階部分。営業できない間は、店舗前の特設売り場で水や弁当を販売していた。
イオン九州によると、同モールは地震で天井崩落などの被害があった。復旧を進めているが、2階の衣料品売り場や、専門店街の再開のめどは立っていない。
この日は午前9時ごろから客が訪れ始め、午前11時の開店時には約600人が列をつくった。食品売り場には肉や青果物のほか、品薄になっていた乳製品や店外で包装した刺し身などが並んだ。
親子で買い物に訪れた熊本市東区のパートの稲田真弓さん(38)は「肉やお菓子を買えると思うとほっとする。普段通っていた店舗が営業しているのは心強い」と笑みがこぼれた。
同店は「断水で総菜や鮮魚など一部は販売できない状態だが、対応できるものから全力を尽くしたい」と話している。(中尾有希)
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