2016-04-20

「残念なメンヘラ」は、悪である

私自身の経験も踏まえて、「残念なメンヘラ」というのは「悪である」と断言できる。

彼らは、自分の命を盾にして、さまざまな要求を通そうとする。

通らないとキレて、物を壊したり、奇声を上げたり、他者を害したり、自身を(死なない程度に)害して「あの人のせいで!」と騒ぎ散らす。

これが「悪」でなくてなんなのか。

たまにほんとに死んでしまう「残念なメンヘラ」もいるが、それは彼らの「失敗」である

断言できるが、彼らは死ぬ気などないのだ。

たまたま切り口が深すぎて発見が遅かったり、首を吊ってみたら意識が飛んで、そのまま死んでしまったというだけの話だ。

「残念なメンヘラ」と呼ばれる人々は、厳密に言えば「精神病患者」ではない。そこははっきり区別してほしい。

一般的精神病患者と呼ばれる人々は、定期的に通院し、毎日、きちんと薬を飲んでいる。

たいていの医者は、患者に合う薬を考え様々な種類を試し、その人に一番適した処方をしてくれる。特に具合が悪かったり、気分が落ち込んだときに飲むための頓服薬も出してくれる。

病院ではカウンセリングも行い、今の状況、日ごろの体調、精神状態聞き取りをし、定期的な血液検査なども義務づけられている。

まり精神的に不安定な状態なら静脈注射を行う。

これは血管に直接薬液(おそらく、安定剤的なもの)を入れるもので、覿面に効く。とまらなかった動悸がぴたりとおさまって落ち着くくらい効く。ただし、薬液が濃いため、血管を通る際に痛みを伴う。

そうして通院治療・薬物治療を行った上で普通に働いている人もいるし、支援施設などに通い就労を目指している人もいるし、自宅療養している人もいる。

そういう人々は性格も穏やかで落ち着いている。日常生活にもそれほどの支障はないし、少しコミュ障だったりすることはあるけれど、他人とも普通に会話ができる。

まともな治療を受けている精神病患者は、「メンヘラ」と呼ばれる彼らのように、日常的にリストカットしたり、ODを繰り返したり、他人に対して「このままだと自殺するぞ!」と脅したりはしないのだ。

ODなんか繰り返していれば薬は足りなくなる。当然、毎日飲んで精神を安定させるはずのものがなくなるのだから精神的には不安定になる。落ち込んだり、逆にハイになりすぎたり、他者に対して攻撃的になったりする。

そして、そんなことを繰り返している患者は、入院治療対象になるのだ。

家族、もしくは担当医の判断で、精神病院入院させることができる。最初閉鎖病棟に入れられるのが普通で、そこで薬の管理を徹底的に叩き込まれそれから開放病棟に移され、院内デイケアに通ったりする。退院後もデイケアに通い、きちんと薬を飲んでいるかなどを管理される。

まともに治療を受けている患者なら、それが当たり前なのだ

厳しい先生などは、ODを繰り返したりする患者患者としてみなさな先生もいる。

何故なら、日本における精神病治療は薬物治療が第一であり、それをきちんと管理できない人というのは、「治療する気がない」という意味からだ。

治療する気のない患者ほど厄介なものはない。

メンヘラ」と呼ばれる彼らの多くは、「治療する気がない」のだ。


メンヘラメンヘラ

この言葉侮蔑的に使われていることを私は知っている。

だって、はたから見れば「メンヘラ」の一人だ。

陰性の統合失調症と診断されて通院を続けている。手帳だって持っている。もう20年近くになる。引きこもり経験した。

だけどその間に、一度も自殺未遂をしたことはないし、ODをしたこともないし、リストカットをしたこともない。「これから死ぬから」と誰かを脅したこともない。

薬を飲み忘れたこともない。薬は、命綱から。それを飲まなければ自分が辛いということがわかっている。


残念なメンヘラ、なんていう種類の馬鹿いるから、差別され、侮蔑される。

ネット上で声が大きいのは、残念なメンヘラたちであることが悔しい。

それ以外の精神病患者のほうが、圧倒的に数は多いのに。

残念なメンヘラたちが馬鹿なことを繰り返し、それをネット上でいきいきと発信するから、「メンヘラ」という差別用語が生まれた。

「残念なメンヘラ」は、普通に治療を受けて生活している精神病患者から見たって「悪」なのだ

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