NY州予備選 トランプ氏・クリントン氏「勝利確実」

NY州予備選 トランプ氏・クリントン氏「勝利確実」
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アメリカ大統領選挙に向けた候補者選びで重要な州の一つ、ニューヨーク州の予備選挙は開票が行われていて、共和党ではトランプ氏が、民主党ではクリントン前国務長官が、それぞれ勝利を確実にし、勢いを取り戻した形です。
ニューヨーク州は民主・共和両党にとって代議員の数が多い重要な州の一つで、現地時間の19日午後9時、日本時間の20日午前10時から予備選挙の開票が行われています。
そしてアメリカのメディア各社は▽共和党では不動産王のトランプ氏が、▽民主党ではニューヨーク州選出の上院議員を務めたクリントン前国務長官が、それぞれ勝利を確実にしたと一斉に伝えました。
ABCテレビによりますと、このうち共和党では、集計率67%の時点で、ニューヨークを地元とするトランプ氏が60%の票を獲得したのに対し、オハイオ州のケーシック知事が25%、保守強硬派のクルーズ上院議員が15%となっています。
一方、民主党では、集計率78%の時点で、クリントン氏が58%の票を獲得したのに対し、ニューヨーク生まれのサンダース上院議員が42%となっています。
最近の候補者選びでは、トランプ氏とクリントン氏がいずれも連敗していましたが、ともにニューヨーク州の予備選挙で勝利して勢いを取り戻した形です。

トランプ氏「誇りもてる国に」

ニューヨーク州の予備選挙で、共和党で勝利を確実にしたと伝えられた不動産王のトランプ氏は、「きょうの勝利は、本当にすばらしい。ここに集まった皆さんにありがとうと言いたい」と勝利を宣言し集まった支援者に感謝を伝えました。そのうえで、トランプ氏は「雇用を取り戻す。企業をメキシコに流出させることはしない。アメリカを直ちに、誇りのもてる国にする」と訴えました。
一方で、予備選挙や党員集会でいずれの候補も過半数の代議員を獲得できない場合、7月の全国党大会で決選投票によって大統領候補を決めることを念頭に「投票で代議員を獲得するのはとてもすばらしいことだ。誰も投票以外で代議員を得て、勝利を宣言するべきではない」と述べ、共和党の主流派が中心となって団結して、トランプ氏以外の候補の支援を画策する動きがあることにくぎを刺しました。

クリントン氏「団結して勝利を」

クリントン前国務長官は、予備選挙の結果を受けて、ニューヨークで演説し「ふるさとほどよい場所はありません。皆さんがいつも私の味方でいてくれたように、私はいつでも皆さんの味方です」と述べて支持者に感謝の気持ちを伝えました。
そのうえで、「共和党のトランプ氏やクルーズ氏は差別的で、危険な存在です。アメリカは寛大で、勤勉な人々の国のはずです。団結して勝利しましょう」と呼びかけ、大統領候補の指名を獲得して本選挙で戦うことに意欲を示しました。