客車、保存へ…目標額集まる、北斗市の学校跡地に
ブルートレインとして親しまれ昨年8月に引退したJR寝台特急「北斗星」の客車保存を目指す市民団体「北斗の星に願いをプロジェクト推進委員会」(沢田導俊代表)は、集まった資金が目標額に達したことを明らかにした。これで寝台車2両が北海道北斗市に保存される見通しとなった。
同委員会は地域振興策として北斗星の寝台車の保存を計画し、輸送・設置費としてインターネットで小口資金を募る「クラウドファンディング」を活用。3月27日から今月19日午後7時までに643人から1314万5000円が集まった。資金は九州や四国などからも寄せられ、北斗星の思い出をつづった応援の手紙を添える人もいたという。資金は今月27日まで募る。
保存されるのは開放式B寝台車と、客室やロビー、シャワー室を備えた車両。6月にも札幌市からかつて走行していた旧江差線(現・道南いさりび鉄道)茂辺地駅に近い北斗市の茂辺地中学校跡地に運び、8月のお披露目を予定している。
当面は北斗星や青函トンネルの資料館として整備し、カフェ・宿泊施設としての活用も検討する。沢田代表は「たくさんの人にとって思い入れのある特別な車両。責任を持って保存し、観光資源として活用したい」と話した。【遠藤修平】