9.7インチのiPad Proをつかった3日目の感想
悩ましい、2サイズ。
9.7インチのiPad Proを使いはじめて3日目。朝、iPad Proをバッグにサッと気楽に入れられることで感じる9.7インチ、うん、いい。
最初に9.7インチのiPad Proを手にしたとき、iPad miniだと思ったんです。もちろん間違いなく9.7インチなんですけどね。小さい、軽い、と。こんなに小さかったっけ?と大真面目に。
これは12.9インチのiPad Proを使い慣れていた僕の感想なので、多くの人にはあまり参考にならないかもしれません。でも、言いたいのは感覚としてそれぐらい違ったってことです。12.9インチと9.7インチのiPad Proから受ける印象は。
9.7インチはこれまでのiPadやiPad Airと同じ大きさです。対して12.9インチはiPad史上最大のディスプレイです。9.7インチは手で持つ。12.9インチは腕で抱える。9.7インチはタブレット。12.9インチはキャンバスと言ったほうが感覚的にしっくりきます。
しかし、めちゃくちゃ速い処理スピードも、写真をわざわざこれで見たいと思うほど綺麗なディスプレイも、すばやくタイプできるSmart Keyboardも、ほとんど手書きのような線が描けるApple Pencilも、この小さくて軽いiPadにはすべてがあります。すべてを9.7インチのiPadに収めた、これこそが9.7インチiPad Pro、最大の強みです。
そして、9.7インチのiPad Proを3日間使ってみるとおもしろいことに、12.9インチのiPad Proのよさが改めてビシバシ効いてくるんです。
たとえば、わかりやすいのは電子書籍の雑誌を見るときです。12.9インチの広大で繊細なディスプレイはこれまでに体験したことのない快適さで電子雑誌を見させてくれます。テキストを読むとき拡大の必要もなく、雑誌ならではのダイナミックなレイアウトやゴージャスな写真もとても映えて見えます。
それから、これはなかなか伝わりにくいと思うのですが、12.9インチのディスプレイは、なんとなくWebページを見て回る体験も変えてくれます。なんというか、没入感を感じるんです。これまでWebページを見ている表現の言葉として「没入感」を使ったのなんてはじめてですよ。
そして、これは書くか迷ったんですが、実は9.7インチのiPad Proに僕がいちばん期待したことは、ミーティングのときにiPad Proを使ってもドヤ感がでないことでした。こちらにその気がなくても、大きな12.9インチのiPad Proはその存在をとても強く主張します。このドヤ感が9.7インチならかなり緩和されるんじゃないかって期待したんです。
そして、今日は1日ギズモードのオフィスで仕事だったので、ミーティングのときに使ってみたんですが…なかなかいい感じです。これなら外出先での打ち合わせのときにiPad Proを使っても微妙なドヤ感で余計な空気を作らなくてすみます。
最後に。前回、出っ張ったカメラがほとんど気にならないと書きましたが、本心ですよ。僕もこの9.7インチのiPad Proが発表されたあの日、最後まで引っかかったのはこのカメラの出っ張りでした。ですが、使いはじめてみたら気にならなくなったんです。iPhone 6の出っ張りが気にならなくなったのとおんなじです。
source: アップル
(鈴木康太)
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