【桜井紀雄が見る劇場型半島】韓国で日本酒&日本産ビールが人気を博すのはなぜか? 「放射能汚染だ」と偏狭な批判もあるが… (2/3ページ)

2016.04.19

 3月25日、ソウルで日本酒試飲イベントの中止を求める韓国の市民団体メンバーら(共同)
 3月25日、ソウルで日本酒試飲イベントの中止を求める韓国の市民団体メンバーら(共同)【拡大】

  • <p> 「ソウル・サケ・フェスティバル」で兵庫県産の酒を勧められる来場者女性(共同)</p>
  • <p> 「ソウル・サケ・フェスティバル」で鏡開きをする関係者(共同)</p>

■「韓国には海外に出せる伝統酒ない」

 日本酒や日本産ビールの人気を後押ししているのが、空前の居酒屋人気だ。

 さまざま種類と味のつまみが少しずつ味わえる点が若い女性らに受け、「イジャカヤ」と呼ばれる日本様式の店舗が韓国の繁華街に乱立している状況だ。

 「ホプ」といった韓国スタイルのビアホールでは、スルメイカにピーナツといった定番のつまみしか出ないケースが少なくなかった。

 日本産の酒人気とくっきり明暗が別れたのが、韓国産の焼酎やマッコリの日本への輸出だ。一時、日本でブームを呼んだマッコリの凋落(ちょうらく)ぶりは際だっており、韓国メディアによると、14年の日本への輸出額は、11年の5分の1以下に激減している。

 中央日報は、日本酒が海外で受け入れられ、グローバル化に成功した理由の一つとして、「日本の酒は、日本料理とともに世界市場に進出し、シナジー効果を得ている」という日本の老舗酒造会社社長の意見を紹介している。

 韓国政府が「韓国料理のグローバル化」を掲げながら、韓国料理店の海外進出が振るわない原因については、「韓国料理を普及させようとしただけで、韓国の食文化を外国人に伝えることができなかった」との専門家の分析を伝えた。

 韓国産の酒については「食文化には酒が欠かせないが、韓国には海外に出せるほどの伝統酒もない」と一刀両断に切り捨てた。

 確かに韓国では、マッコリなどの「地酒」を洋酒などより低く見る風潮が長く続いてきた。最近、地方の伝統酒を再生させようとする取り組みもみられるが、100もの蔵元の酒を海外でずらり紹介できる隣国との歴史的な差は否みようがない。

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。