分け■聖戦ケルベロスとは
皆さんは一時期流行した「美しすぎるCM」を覚えているでしょうか? 僕は「聖戦ケルベロス」のアニメが始まるまで完全に記憶から消失していました。
それでも忘れてしまった人は、「EXILEがカード化して戦うシュールな美しすぎるカードゲームのCM」と言われると思い出すでしょう。文字に起こすと完全に意味不明ですが、これ以上に言いようがないのでピンとこないならググって下さい。
今回の記事は、そんな「聖戦ケルベロス」のアニメが余りに美しすぎるので、皆にも観て欲しいという内容です。因みにEXILEが関係するのかなと心配だったのですが(腹筋に悪すぎるので)、EXILEは裏番組でご活躍しているようでしたし、主題歌もEXILEではなく内田真礼さんだったので安心でした。「EXILEではなく内田真礼さんだった」って文章も大分レアですね。
僕がこのアニメを大好きな詳しい理由は後述するのですが、まず1話のタイトルが「ロード・オブ・ダークドラゴン」という初期の遊戯王カード並のネーミングセンスの時点で最高です。僕のTLでは残念ながらカトゆーさん以外実況していませんでしたが。因みに2話のタイトルは「ダーク・クリスタル」。
■美しすぎる主人公
「聖戦ケルベロス」はまだ序盤も序盤なので、取り敢えず今回は魅力たっぷりの主人公とヒロインの紹介に留めます。
「聖戦ケルベロス」の魅力の大部分はぼっちゃまこと「ヒイロ」君にあります。名前でガンダムWに引っ張られがちですが、こっちのヒイロ君も大分死ぬほど痛い子です。
・美しすぎる剣
まずは1話でヒイロ君が初めてカッコつけるシーンを見ていきます。
目の前でびっくりするくらいオークっぽいオークが、盗人の子供を痛めつける様を見てしまったヒイロ君。勿論主人公らしく助けに入ります。
オークに剣を向けながら「剣士たるもの必要な時以外剣を抜いてはならぬ……!」とカッコいいキメ台詞を吐くヒイロ君。ここでまず最初の困惑が発生するのですが、ヒイロ君剣抜いてない????
台詞の文脈的にまだ剣を抜かずに解決すべき場面で、堂々とオークに剣を向けたヒイロくんに、実況民は混乱し始めます。この問題は1話のラストで納得のいく解答がでるのですが、この時点では完全に意味不明。
因みにニコニコ動画では「騎士道大原則ひとつ!」というコメントが散見されましたが、リューナイトネタをすかさず持ってこれるような世代が、未だファンタジー系の深夜アニメを観ている事実は多少辛いものがありますね。
結局怯えたオークと商人に金貨一枚で盗人の子供を見逃させますが、別にヒイロ君は金持ちではないので、カッコつけて金貨一枚を渡してしまった事により、財政難になります。
その後、助けたはずの盗人の子供達がヒイロ君の買った紋章を盗み、すかさず取り返すも鬼ごっこのような状況になるのですが、いざ相手が追いかけてこなくなったら「もう追いかけっこは終わりか?」と心底残念そう。どうやら今迄友達がいなかったので、こういったおふざけが愉しくて仕方なかった様子。
初めての追いかけっこが余程嬉しかったのか、盗人の一人が捕まってしまい処刑されそうになる所を助けにきたヒイロ君。この褐色っ子は最高に可愛い。というか、メインヒロインがアレなタイプなので、純粋な美少女はこの子くらいです。
襲いかかってきたモブ兵士たちに、「剣士たるもの必要な時以外剣を抜いてはならぬ……!」とお馴染みのキメ台詞を叫びながら相変わらず抜いた剣を振り回すヒイロくん。一体なぜ剣を振り回しながらそんな台詞を叫ぶのか? なんと実は……
既に抜いた剣だと思われていた部分は鞘だったのです。こんなわかりづらい演出中々ないです。
漸く剣を抜いてモブ兵士たちを一閃!
……しかしモブ兵士たちは「あれ? 切れてない?」と困惑。お決まりの流れなら、油断した所で全員の鎧が弾け飛ぶシーンですが、なんとヒイロ君も相手が切れていないことに戸惑いを隠せない。視聴者・主人公・敵の全員が混乱に陥る非常にレアな場面です。
ここで更に衝撃の事実が発覚。敵の褐色っ子に「ふざけてるのかえ!?」とキレられ「え?」と間の抜けた返しをするヒイロ君。なんとこの剣、特に業物だったり特殊能力つきなモノではなく、ただの果物ナイフだった。
なんとヒイロ君、剣の修業を10年するも全く才能がなく、師匠にあたる人物から信頼されずに果物ナイフを渡されていた模様。更に「剣士たるもの必要な時以外剣を抜いてはならぬ……!」のキメ台詞も、元はその師匠が言っていたのをパクっただけだった事まで発覚。剣士なのに剣の才能が一切ない上にカッコつけるヒイロ君の魅力にもう僕はメロメロです。
・美しすぎる言い訳
剣の才能が一切ないヒイロ君。そんな彼ですので勿論この世界で最も弱いっぽい生まれたてのスライムにも勝てません。
生まれたての雑魚スライムに囲まれ、あたかも強敵と戦っているかのように項垂れる主人公初めて見ました。陵辱本のヒロインだってもう少し抵抗してからレイプされます。
この回の番宣も逸材で、「まさか剣がこんなに悪いとは……。だが俺が本気出せばこんなモンじゃねえ!」と宣伝そっちのけで言い訳しだします。勿論3話でも本気出せば強くなるわけでもなく、またしてもスライムに負けるのですが……。
「聖戦ケルベロス」のアニメは凄いですよ。主人公が10年剣の修行したのに一切才能がなかったせいで、今のところ無害なスライムにすら敗北してますし、番宣でも「剣が悪かった。俺は本気出せばもっと強い!」とひたすら言い訳しかしていない
— にゃるら (@nyalra) April 15, 2016
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■美しすぎるヒロイン
主人公が主人公ならヒロインもヒロインです。まず明らかに世界観にそぐわないステッキを持っている時点でおかしいですが、このアニメはそれくらいの事で驚いていると身が持ちません。
彼女の初登場は1話で、燃え盛る火の海を全て氷漬けにするという超カッコいいシーンなのですが、如何せん本編と関係がない描写な上に、1話ではそれ以降登場しないので、単純に場面が飛んで意味不明です。このアニメはこういった繋ぎのチグハグさが多く、そこも憎みきれない味を演出します。
ヒロインであるサラートちゃんは天然無知っ子系で、ヒイロ君に突然抱きついては心臓の音を口に出し、「心臓の音、とても綺麗な音。好き」と姫がオタクを落とすため無理して褒めるような台詞を繰り出します。勿論、ヒイロ君は女性に免疫なんてないので、この時点でメロメロです。後に二人で部屋から抜け出しオフパコしようとします。無個性主人公が増えてきた昨今、ここまで性欲に忠実な主人公も珍しい。
その後サラートちゃんは落ちてた石に話し掛けますが、それを見たヒイロ君の仲間が「アレは関わっちゃいけない系や」とはっきり言い出し、ヒイロ君一行は砂漠のど真ん中に彼女を置いて逃げます。電波系ヒロインに対し、ここまで現実的な反応をする主人公、アニメに向いて無さ過ぎます。勿論、ちょっとは気になりもしますが、後々こっそり助けに来るとかありません。ヒロインの美しさ(配慮した表現)にヒイロ君たちは耐え切れませんでした。
■美しすぎるあとがき
月曜深夜は「聖戦ケルベロス」→「ハンドレッド」の流れでかなり脳細胞が死滅していきます。
ハンドレッドは、金髪ツインテール巨乳処女お嬢様がデレデレになったり、明らかに女の子にしか見えない男装っ子と同居したりと、もう色んな意味で素晴らしく、聖戦ケルベロスに負けず劣らずお勧めのアニメです。
特にOPは、美少女ラノベモノに珍しく男性ボーカルを入れたのに、余りに申し訳程度すぎてサビに入ると一切聴こえないのが潔くて気に入っています。
ハンドレッドのOP、妖精帝國のような壮大なイントロから、がっかり男ボーカルが入って、サビでは男の方の声が小さくて聴こえなくなるの笑わない訳なくてズルい
— にゃるら (@nyalra) 2016年4月18日
閑話休題。「聖戦ケルベロス」には、他にも数えきれない程の魅力があり、例えば牢屋に閉じ込められてしまったヒイロ君が、意味深に1話で手に入れた謎の紋章を取り出し、遂に魔法や召喚術でどうにかするのかと期待させつつも、ただ角でガリガリ壁を削り始めるシーンなどは必見です。
色んな部分が通常のアニメとずれていて、一切飽きを感じさせません。テンプレだらけのアニメが氾濫していく中、アニメでお決まりの展開に真っ向から反発していくアニメを評価してくべきだと、僕は思っています。まぁ一番の魅力は褐色生意気ロリっ子なんですけど。
ついでに4話は待望の温泉回なので、是非追いついて視聴して下さいね。エンドカードのイラストが内容とかけ離れて美少女アニメしている点もじわじわ来ます。
にゃるらは「聖戦ケルベロス」を応援しています!