蹴球探訪
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(3月16日)
【大リーグ】田中、先輩岩隈に投げ勝った 史上初の日本人元同僚先発バトル2016年4月19日 紙面から
◇ヤンキース4−3マリナーズ【ニューヨーク穐村賢】大リーグは17日、各地で行われ、ヤンキース−マリナーズ戦は、かつて楽天のチームメートだったヤ軍・田中将大(27)、マ軍・岩隈久志(35)両投手が先発。日本球界で同じチームに所属した日本人投手の大リーグ先発対決は初めてとなった中、7イニング3失点(自責2)に抑えた田中が、7イニング4失点だった岩隈に投げ勝ち、今季初勝利を挙げた。ドジャース・前田健太投手(28)はジャイアンツ戦に先発し、大リーグで自己最長の7イニングを投げ、1失点で2勝目を挙げた。 先輩に投げ勝ち、田中が今季初勝利をつかんだ。今季最長となった7イニング目。最後の打者マルテを二ゴロに打ち取ると、地元ファンから温かい拍手が送られた。「ようやく勝てた。この試合に勝つことが自分の仕事だと思って投げていた」。チームの連敗を止めるエースとしての投球に柔和な笑みを浮かべた。 相手先発は、楽天時代の先輩・岩隈。大リーグの公式戦で日本人投手が投げ合うのは12度目だが、同じ日本チームに所属していた同士の対決は初めて。田中にとって岩隈は、プロ入りした2007年から5年間一緒にプレーし、常に背中を追い掛け、岩隈がメジャー移籍後はエースの座を引き継いだ存在でもあった。そんな相手との投げ合いに「一番意識する部分ではあった」と話したが、「マウンドに上がってしまえば相手の打線との対戦」。一つ一つアウトを取ることに全神経を集中することを心掛けた。 立ち上がりの1回に、打ち取った打球が野手の間を抜けるなど不運な安打が重なって1死満塁から失点したが、「自分の中で、いい気をどんどん出していけば、アンラッキーもなくなるんじゃないかって切り替えて投げた」。この1回を最少失点で切り抜けると、波に乗った。終わってみれば7イニングを6安打3失点。7イニング8安打4失点だった先輩を上回る結果を残し「味方の打線に感謝。岩隈さんも僕も7回まで投げることができた」とお互いの投球をたたえた。 待望の勝利だけでなく、自身の直球に手応えもつかんだ。気温が20度近くまで上昇した中、過去2戦では92マイル(約148キロ)に止まった球速も、この日は94マイル(約151キロ)を4度計測。「天気も良くて、気持ちいい中で野球できたら体も動きますよ。オッチャンたちもそうでしょ」と周囲の笑いを誘う冗舌ぶりだった。 今年2月に第1子が生まれてから初の勝利ともなった。ウイニングボールはもらっていないそうだが「自分の中で、勝てばそうだなっていうのは頭にありました」。先輩に投げ勝ち、パパとしてつかんだ初勝利に終始、笑顔が絶えなかった。 PR情報
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