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世界の鉄鋼過剰、OECDが解消策で合意できず

2016/4/19 11:52
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 【ブリュッセル=森本学】日米欧など先進国でつくる経済協力開発機構(OECD)は18日、世界鉄鋼生産の過剰能力問題を話し合ったが、過剰解消の具体策で合意できなかった。非加盟国の中国を巻き込んだ国際連携に踏み込めず、生産能力の3割強が余る鉄鋼の構造問題の解決は時間がかかりそうだ。

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 OECDによると、世界の過剰生産能力は2015年に7億トンを超えた。この過剰能力は日本の粗鋼生産量(1億トン強)の約7倍にあたる。

 OECDはブリュッセルで30カ国を超える閣僚や高官を集め、過剰能力の解消に向けて連携策を協議した。フランスのマクロン経済相が出席したほか、日本は次官級の上田隆之・経済産業審議官が参加した。中国も張驥商務相補佐が参加した。

 OECDは、過剰な生産能力の解消策や政府支援のルールづくり、生産能力の増強をけん制する監視機関の設置などの連携策で合意を探った。だが、中国が強く反発し、会議後に予定されていた共同声明の発表を見送った。共同声明より拘束力が弱い「議長総括」の公表にとどまった。

 世界の鉄鋼業界を巡っては、中国の過剰生産を背景に世界的に鋼材価格が大幅に下落している。鉄鋼メーカーの業績が急激に悪化し、各国・地域で雇用問題に発展する例が出てきた。米国鉄鋼協会によると、7億トン超の過剰能力分のうち約4.3億トンが中国分という。

 中国経済の減速が鮮明になるなかで、中国は内需で消費できない鋼材を国外へ安値で輸出し、世界の鋼材価格を押し下げていると日米欧から批判を浴びる。2月の国際価格指標は前年比で23%低下。損失拡大に苦しむタタ製鉄は英国事業の売却を検討している。世界最大手の欧州アルセロール・ミタルも15年12月期で巨額の赤字を計上。世界の鉄鋼業メーカーがあえいでいる。

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