熊本空港で一部の運航再開 必需品届ける多くの乗客

熊本空港で一部の運航再開 必需品届ける多くの乗客
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一連の地震で欠航が続いていた熊本空港は19日、4日ぶりに航空各社の一部の便の運航が再開され、実家に生活必需品を届けようという人などが多く利用しています。
熊本空港は、今月16日未明の地震でターミナルビルに被害が出たため、滑走路は使用できるものの航空各社が運航する全便が欠航していましたが、19日、4日ぶりに一部の便の運航を再開しました。このうち、午前10時すぎに羽田空港を出発した日本航空の便にはおよそ150人が搭乗しました。乗客には東京に出かけたまま自宅に戻れなくなった人や、実家に生活必需品を届けようという人が目立ち、航空会社のカウンターに飲み水の容器が入った段ボールをいくつも預ける人の姿も見られました。
熊本市中央区に自宅がある70代の男性は「ようやく熊本に帰ることができます。自宅は無事なようですが、娘からすぐに食べられるものがほしいと頼まれ、缶詰やパン、それに飲み水などを持てるだけ買いました」と話していました。また、熊本県御船町に自宅がある60代の女性は「自宅は壁がはがれてとても暮らせる状況ではなく、食べ物が不足しているため保存食などを買い込みました。夫の体調が心配です」と話していました。熊本市東区の施設に両親がいるという40代の女性は「両親は無事ですが、誰も実家の様子を見に行くことができないので代わりに確認しに行きます。自分の分の食べ物や飲み水のほか、寝袋を持っていくのでボランティアに参加できればと思います」と話していました。
19日に運航が再開されるのは、全日空、日本航空、ソラシドエア、フジドリームエアラインズの羽田や大阪などから熊本に到着する一部の便の合わせて18便です。一方、熊本を出発する便は、ターミナルビルが被害を受け手荷物検査を行うことができないため、19日も全便が欠航します。また、乗客は熊本空港に到着後、当面、ターミナルビルの中を避け、外をう回して移動するということです。
航空各社はターミナルビルの復旧状況や余震の影響を見極めながら、出発便も含めた運航便の拡大について検討することにしています。