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「認識甘い」橋下市長批判 終電後の心斎橋駅でパーティー→中止で800万円損失 大阪市交通局局長の知人会社と随意契約
大阪市交通局が昨年、藤本昌信局長の知人が代表のイベント制作会社に市営地下鉄駅でのイベント開催を随意契約で発注後、イベント中止で800万円の損失を出したことが6日、同局への取材で分かった。市では業者選定を原則、一般競争入札で行うと定めているが、局長が同社から直接提案を受け、随意契約を決めた。市は今回の契約を問題視し、交通局の随意契約を全件調査している。
交通局によると、代表らが昨年5月ごろ、複数の駅で芸術作品を展示し、終電後に心斎橋駅でパーティーを開くイベントを提案。局長は「発案者の趣旨を生かす」として入札せず、同月17日に随意契約で同社に事前調査を発注。外部の協賛金を募る方針を決定した。
しかし市幹部が展示物の宗教色が強いとしてイベントに難色を示した上、協賛金も集まらなかったため、同年9月には中止を決定。同社から経費800万円を請求され、支払った。
藤本局長は「合理的な判断で進めた。問題があるかは調査の結果を待つ」とのコメントを出したが、橋下徹市長は記者団の取材に「認識が甘い。知り合いであれば(随意契約を)排除するべきだ」と批判した。
藤本局長は入札参加を控えていた大手広告会社側と不適切な会食をしていたことも問題化している。