越前信用金庫(本店福井県大野市、西野浩一理事長)は5日、顧客の名前や住所などが書かれた預金口座振替依頼書計6287枚を紛失したと発表した。たていし支店(同県勝山市)など3支店で誤って廃棄した可能性が高いとしている。
同信金では、情報が不正に利用された形跡はなく、情報が外部に流出した可能性は低いとしている。顧客が今後あらためて依頼書を提出する必要はない。
同信金によると、昨年9月、たていし支店に顧客から依頼書の内容に関する問い合わせがあり、紛失が分かった。その後全ての店舗で調査し、勝山支店(同)、こおり支店(同)でも明らかになった。
たていし支店では2001年度に受け付けた700枚(337人分)、勝山支店では01〜03年度の3561枚(1352人分)、こおり支店では08〜10年度の2026枚(829人分)を紛失していた。
依頼書は預金口座から各種引き落としを始める際に提出され、同信金でデータとして登録した後、事実上、半永久的に保管するという。同信金では「事態を深刻に受け止め、再発防止、管理の強化を図る」と話している。