熊本地震の死者、断層帯付近に集中

読売新聞 / 2016年4月19日 7時10分

熊本地震の死者、断層帯付近に集中

 熊本地震で19日未明までに亡くなった44人が被災した場所は、一連の地震を引き起こした断層帯の付近に集中していた。

 死因は圧死や窒息が大半を占めており、多くの人が強い揺れによって倒壊した家屋や土砂の下敷きになったとみられる。

 熊本県災害対策本部によると、死者が最も多いのは震源に近い 益城 ましき 町の20人。複数のアパートが倒壊し、東海大農学部の学生3人が犠牲になった南阿蘇村では計10人が死亡した。次いで西原村5人、熊本市4人などとなっている。死因別では、圧死や窒息、外傷性窒息死とされた人が計約30人に上った。

 防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は、14日夜のマグニチュード(M)6・5の地震と、16日未明のM7・3の地震が発生した直後、全壊した建物の分布を推定した。推定で最も被害が集中していた益城町の住宅地では、実際に大きな被害が出ていた。

 同研究所の藤原広行・レジリエント防災・減災研究推進センター長は「断層帯付近の中でも、地盤が弱い場所は揺れが大きくなりやすい。こうした地域で、耐震性の低い木造家屋にいた人が被害に遭いやすかったのではないか」と推測する。

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