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渋谷系インターネット女子、20代後半の迷走

渋谷系インターネット企業勤務27歳女子。
そう聞くと、世間からは華やかで、合コン三昧、結婚相手も選び放題と思われるかもしれない。
しかし、現実は甘くないのだ。
 
今日は、渋谷で戦うキラキラ女子の話をしたいと思う。
 
会社に入ったのは5年前だ。同期は美人ばかりだと周りからはちゃかされる。友達の男から言われるのはいつも同じセリフだ。
「合コンしてよ」
大して仲良くないやつに言われるとムカつくセリフにいつのまにかなった。
 
とても美人な子は他の人気企業と変わらない、というかむしろ少ないくらいだ。
かわいいは作れるを体現しているのが合コンに繰り出している同期たちだ。
男たちはセックスするにはちょうどいいくらいにしか思っていないし、そのくらいのレベルなのも確かだし。
 
そうこうしているうちにあっという間に2年がたった。
世間から見られている以上に泥臭いことをしているのが実態だ。
華やかなのはPRや某営業部門等一部だけということはなかなか分かってもらえない。
 
クライアントの要望に応えようと、提案資料を作成したり競合の事例を探していたらあっというまに0時をすぎている。
思っていた以上にハードだ。ただ、救いは頑張った人は昇進させてくれる。
学歴とか関係なくあっという間にマネージャーになった。同期よりもかなり早く出世できた。
 
だけどプライベートはボロボロだ。
肌は荒れてしまうし、髪はパサパサだ。
「かわいい」を作るのも営業の仕事なのでゆるふわボブ、トリートメントもいいものを使っている。
でもダメだ、寝不足に酒、もう限界。
 
気づけば飲んで、酔ってセックスをしている。
セックスをただ消費するかのように。これをインスタントセックスというのだろうか。
 
気づけば4年目、長い時間を過ごしたのは一回り上の金持ちのおっさんだ。
旅行のお金も買い物のお金も全部出してくれる。よほどお金に余裕があるが仕事の話をするわけでもなく、
未来の話を一緒にするわけでもない、ただ、1年ちょっとを一緒に消費してしまった。ホッカイロのようだった。
もうホッカイロが冷えちゃったのでお互いなんともなくいつの間にか関係は消えた。グアムへ行った思い出も何も残っていない。
買ってもらったコースターもいつの間にか捨てちゃっていた。
 
いつの間にか20後半になると、後輩たちが気を使うようになる。
「〜さんならきっといい人見つかりますよ」
これ新入社員のときアラサーの先輩に言ってたセリフだと思いつつ、
作り笑いで、
「ありがとう」
そう答えるのがやっとだった。
そのあとはきまってジャックダニエル飲んで精神を落ち着かせている。
 
 
大学時代から付き合っていた彼氏とゴールインする同期のお祝いをしつつ私はどうなるんだろうかと思慮する。
同期は、年下男子に手をつけはじめてゴールインまでもっていく猛者もいる。どうやって丸め込んだんだっていうくらい
すごいスピードだ。
 
私は相変わらずダメだ。
転職活動するとオファーたくさんもらえる。
3年目でマネージャーになって、年上の部下かかえて、新規事業の立ち上げしている女子なんてそうそういないから。
でもなにひとつ満たされない。
 
今日も眠れない、そんな夜になりそうだ。