この前、4月の月替りセールで99円で買った、手塚治虫の『罪と罰』を読み終わりました。ドストエフスキーの代表作『罪と罰』を手塚治虫が漫画化したものです。
漫画で手軽に原作の雰囲気をつかむことができる
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 手塚プロダクション
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137ページと短いので、30分ほどで読み終わりました。私は、恥ずかしながら、原作の『罪と罰』を読んだことがないので、新鮮な気持ちで読むことができました。
『罪と罰』って、こんな推理小説というか殺人ドラマ的な話だったんですね。意外でした。
私は漫画もたいして読んできていないので、気の利いた漫画批評をすることは出来ませんが、最初に読んだ時は、絵が少し手抜きかなとか、逆にごちゃごちゃしすぎているコマがあるなとか感じました。
しかし、何か漫画としての感想を書こうとして見返してみると、結構味がある絵だなとか、いや実は凄い絵なんじゃないかとか感じるようになりました。色々な観点から、何回か読んでみるのが良い作品なのではないかと思います。
原作そのままではないので注意
この漫画を読み終えてから、Wikipediaで『罪と罰』について調べてみました。
罪と罰 - Wikipedia(ネタバレが含まれています)
この漫画は、原作を子供用にアレンジしたものだそうで、原作はもう少し重い内容となっているようです。
ということで、『罪と罰』をちゃんと把握するためには原作を読む必要が、やはりありそうです。
- 作者: ドストエフスキー,Fyodor Mikhailovich Dostoevskii,江川卓
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名作を読むことの重要性
この『罪と罰』には、ポルフィーリーという判事が出てくるのですが、この名前、どこかで見た覚えがあります。
そう、昔読んだ、高村薫の『マークスの山』の中で刑事のあだ名として使われてたのを思い出しました。ポルフィーリーというあだ名は『罪と罰』からとっていたんですね。
- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
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過去の名作を良く知っていると、そういう時に「ああ、これはあそこからとっているんだな」と分かって、今の小説をより楽しめるようになるんでしょうね。
特に小説を書くような人は、名作を良く読んできたタイプの人でしょうから、そういう人と文脈を共有するには、やはり古典や名作は読んでおいて損はないと思います。
私はこれまで、名作と呼ばれる作品を全然読んでこなかったので、そういう点で、かなり損をしてきたように思います。ということで、最近は、少しずつ古典や名作を読んでいこうと思っています。
ちなみに、この『マークスの山』は個人的に印象深い小説で、映画(中井貴一・萩原聖人主演)やドラマ(上川隆也主演)もなかなか面白かったです。ドラマ版は、ちょうど去年Huluで観たところでした。続けて観た、同シリーズの『レディー・ジョーカー』もなかなかの出来でした(こちらは原作はまだ読んでいないのでいつか読みたいです)。
私はHuluで観ましたが、アマゾンプライムでも見れるみたいです。
興味のある方は、是非観てみてください。
まとめ
手塚治虫の『罪と罰』を読んで感じたことを書いてみました。やはり、原作は読んでおく必要がありそうです。