2016年04月18日

マル外種牡馬辞典 - ストームキャット系その2

「マル外種牡馬辞典」第六十八弾はストームキャット系の続き。やはりそれなりに結果を残した種牡馬は多く、ほとんどの種牡馬がオープンクラス以上の活躍馬を出していますが、中でも目を引くのが*ヘニーヒューズですね。もともと*ヘニーハウンドやケイアイレオーネといった活躍馬を出していましたが、優駿SSが輸入を決定してから*アジアエクスプレスが朝日杯FSを制し、さらに輸入後には*モーニンがフェブラリーSを勝ちました。芝もダートもこなせるタイプで、リーディング上位の活躍が期待されます。
<フォレストワイルドキャット> (15頭/19頭) ★★★★★ (大成功)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Forest Wildcat
    ・メリーランドBCH(USA-III) ・フィンガーレイクスBCH(USA-III)
   *エーシンフォワード (USA) 2005 31戦6勝 Sire
    ・マイルChS(GI) ・阪急杯(GIII)

GIII勝ちまでしかない競走馬だったが、種牡馬としてはアベイドロンシャン賞の Var 、エイコーンSの Forest Secrets など複数のGIウイナーを輩出することに成功した。日本にも20頭近い産駒が輸入されており、そのうち*エーシンフォワードがマイルChSなど重賞2勝をあげる大活躍を見せている。


<ドワイルドキャット> (2頭/2頭) ★★★☆☆ (並)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Forest Wildcat (USA) 1991
   D'wildcat (USA) 1998 18戦5勝
     ・フランクJ.フランシス記念ダッシュ(USA-I)
    *ドロ (USA) 2007 19戦2勝
     (5着) ・ユニコーンS(GIII)

6ハロンのGIを含む重賞3勝をあげた快速馬で、種牡馬として米GIIフューチュリティSなど重賞5勝をあげた D' Funnybone など複数の重賞馬を出している。日本には2頭の産駒が輸入されているが、そのうち*ドロがユニコーンSで5着にはいる活躍を見せた。


<ブルーグラススピリット> (1頭/1頭) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Forest Wildcat (USA) 1991
   Bluegrass Spirit (USA) 2000 6戦2勝
     ・重賞実績なし
    *タツアキコ (CAN) 2006 27戦3勝
     ・地方で3勝

重賞実績はなく、種牡馬としてカナダで供用されているが目立った産駒は残していない。日本にはカナダ産馬が1頭輸入されたが、岩手の下級条件で3勝をあげただけと全く振るわなかった。


<ワイルドキャットエア> (3頭/3頭) ★★★☆☆ (並)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Forest Wildcat (USA) 1991
   Wildcat Heir (USA) 2000 12戦6勝
     ・フランクJ.フランシス記念ダッシュ(USA-I)
    *シゲルアセロラ (USA) 2009 27戦4勝
     (4着) ・クロッカスS(OP) (5着) ・シンザン記念(GIII)
    *ルックスザットキル (USA) 2012 15戦7勝 ★現役
     ・優駿スプリント(大井) ・習志野きらっとスプリント(船橋)

こちらも6ハロンのフランクJ.フランシス記念ダッシュを制した快速馬で、種牡馬として米GIラブレアS勝ち馬*ヘアキティー(繁殖牝馬として輸入)など複数の重賞馬を送り出している。日本では2頭の中央勝ち馬のほか、南関東のスプリント戦線で活躍中の*ルックスザットキルを出すなど輸入された3頭すべてが勝ち馬となった。


<スノーリッジ> (1頭/1頭) ★★★☆☆ (並)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  *タバスコキャット Tabasco Cat (USA) 1991
   Snow Ridge (USA) 1998 21戦10勝
     ・サンカルロスH(USA-I) ・ケンタッキーCスプリントS(USA-II)
    *クレムリンエッグ (USA) 2005 46戦4勝
     ・白峰賞(水沢) ・中央で3勝

7ハロン以下の重賞を5勝した快速馬で、種牡馬としてアルゼンチンへの持込馬で現地のGIIIを勝った Blue Snow などを出している。日本に唯一輸入された*クレムリンエッグは中央で3勝をあげた後岩手に移籍し、重賞・白峰賞を制した。


<ヘニーヒューズ> (11頭/15頭) ★★★★★ (大成功)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  *ヘネシー Hennessy (USA) 1993
   *ヘニーヒューズ Henny Hughes (USA) 2003 10戦6勝
     ・キングズビショップS(USA-I) ・ヴォスバーグS(USA-I)
    ケイアイレオーネ 2010 24戦4勝 ★現役
     ・兵庫ジュニアグランプリ(GII) ・シリウスS(GIII)
    *アジアエクスプレス (USA) 2011 11戦4勝 ★現役
     ・朝日杯フューチュリティS(GI)
    *モーニン (USA) 2012 7戦6勝 ★現役
     ・フェブラリーS(GI)

6ハロンから7ハロンの重賞を4勝した快速馬で、種牡馬としてGI9勝の歴史的名牝 Beholder などを出した。日本でもフェブラリーSを制した*モーニン、朝日杯FSを制した*アジアエクスプレスなど多くの重賞ウイナーを送り出すなどここ数年で最も成功したマル外の父となっている。2014年からは日本で供用されており、初年度は200頭近い牝馬を集めた。


<スキャットダディ> (8頭/10頭) ★★★☆☆ (並)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  *ヘネシー Hennessy (USA) 1993
   *ヨハネスブルグ Johannesburg (USA) 1999
    Scat Daddy (USA) 2004 9戦5勝
      ・シャンペンS(USA-I) ・フロリダダービー(USA-I)
     *スキャットエディ (USA) 2013 6戦2勝 ★現役
      (3着) ・マーガレットS(OP)
     *マディディ (USA) 2013 8戦2勝 ★現役
      (4着) ・ファルコンS(GIII)

2歳から3歳春にかけてGIを2勝した活躍馬で、種牡馬としてアメリカンオークスの Lady of Shamrock など多数の活躍馬を送り出していたが、昨年11歳の若さで早世した。日本でも現在10頭の産駒がデビューしており、今のところ重賞クラスの産駒はいないがそこそこ素質がありそうな馬は何頭かいる。


<ストームクリーク> (0頭/1頭) ★☆☆☆☆ (大失敗)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Storm Creek (USA) 1993 14戦4勝
    ・シェリダンS(USA-III)
   *フリーダムブラウン (USA) 2003 12戦0勝
    ・中央未勝利

自身は米GIIIを勝った程度の競走馬だったが、米国、後にニュージーランドで供用され、それぞれでGIウイナーを送り出すことに成功している。日本には1頭のマル外が輸入されたが、勝ち星をあげることはできなかった。なお、母父としては小倉サマージャンプなど障害重賞を2勝したメイショウブシドウを出している。


<ストーミンフィーヴァー> (6頭/7頭) ★★★★☆ (成功)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Stormin Fever (USA) 1994 21戦8勝
    ・スポートページH(USA-III)
   *デイフラッシュ (USA) 2002 82戦14勝
    (2着) ・伏竜S(OP) (3着) ・端午S(OP) (4着) ・ユニコーンS(GIII)
   *フサイチアウステル (USA) 2002 127戦6勝
    ・米子S(OP) ・都大路S(OP) (2着) ・セントライト記念(GII)

こちらもGIII勝ちがある程度の競走馬だったが、種牡馬としてサンタマルガリータHの Tarlow など多数のGIウイナーを輩出することに成功した。日本では重賞ウイナーこそ出せなかったが、菊花賞でも5着に入った*フサイチアウステルなど2頭の1億円ホースを出している。


<ストーミーアトランティック> (8頭/11頭) ★★★☆☆ (並)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Stormy Atlantic (USA) 1994 15戦6勝
    ・重賞実績なし
   *シベリアンバード (USA) 2004 14戦3勝
    (4着) ・NHKマイルC(GI)

同馬に至っては重賞勝ちすらなかったが、種牡馬としてはGI3勝をあげた Get Stormy をはじめ多数のGIウイナーを輩出することに成功した。日本では人気薄ながらNHKマイルCで4着に入った*シベリアンバードが目立つ程度である。


<シーオブシークレッツ> (2頭/2頭) ★★★☆☆ (並)

Storm Bird (CAN) 1978
 Storm Cat (USA) 1983
  Sea of Secrets (USA) 1995 10戦4勝
    ・サンヴィセンテS(USA-II)
   *アントニオマグナム (USA) 2001 36戦5勝
    ・中央で5勝
   *セイウンプレジャー (USA) 2002 37戦4勝
    ・中央で4勝

ダート7ハロンの重賞勝ち馬で、種牡馬として重賞3勝の*シークレットジプシー(繁殖牝馬として輸入)など複数の重賞馬を送り出している。日本で走った2頭の産駒はいずれもオープンでの実績はなかったが、*アントニオマグナムは中央で5勝、*セイウンプレジャーは中央で4勝をあげており、平均的な質はかなり高かった。

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この記事へのコメント

1. Posted by 倫敦納豆 2016年04月19日 00:13
 Forest Wildcatは産国はUSA、生年は1991年生まれです。

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