ジム・ヨン・キム(韓国名:キム・ヨン)世界銀行総裁が、今年末に退任する潘基文(パン・ギムン)国連事務総長のため「少し早い送別会」を15日(現地時間)、米国ワシントンD.C.で開いた。主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議と国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合に出席するためワシントンD.C.を訪れた各国担当相が出席する中、キム総裁は潘総長を韓国語で「先輩(ソンベニム)」と紹介、世界銀行と国連がこれまで緊密に協力し合ってきたことについて感謝の意を表した。
キム総裁は、潘総長の謙虚さ、勤勉さ、ユーモア、優れたリーダーシップを称賛し、「潘総長がいなかったら、昨年12月の第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)でのパリ協定採択も難しかった」と述べた。潘総長はこれを受けて、「両機構が共にアフリカで共同作業をするなど、私たち2人は初の事例をいくつも作った」と語った。そして、「キム総裁と私は友人だ。私たちのような間柄を指す21世紀の単語がある。それは『ブロマンス(brother+romance=男性同士の親密な関係を意味する言葉)」だ。事実、私たちの関係はそれよりもはるかに深く広い」と述べた。
2人は、米国の元大統領や現職大統領が2人を評価したエピソードも紹介した。キム総裁は「約3年前に『クリントン・グローバル・イニシアチブ』の会場で、潘総長と舞台裏で韓国語で話し、ステージに上がったところ、ビル・クリントン元大統領が『2人の韓国人が世界を掌握した』と言ったことがあった」と語った。
潘総長は「オバマ大統領も『2人の韓国人が世界を支配している!」と言ったことがある。私は笑いながら『韓国人はいない。キム総裁は韓国系米国人なので、米国のパスポートを所持しているし、私は国連のパスポートを持っている」と答えたことがある」とエピソードを紹介した。ワシントンのある消息筋は「キム総裁は次期韓国大統領選挙と関連して、国際的な感覚を持つ潘総長の役割にかなり期待していると聞いた」と言った。