介護施設で働くって大変なの?バイト・パート介護士として働くって?

どんな仕事でも、人手を増やす上でパートやバイトの方たちは貴重な戦力です。
介護業界にとっても、当然それは同じです。
介護士といえば、多くの場合介護福祉士などの有資格職種を思い浮かべるのではないでしょうか。ですが、実際に施設を運営していくうえで原動力となっているのは、主婦層を中心にしたパート介護士さんたちです。
今回は、そのパート介護士さんたちに焦点を当てていきたいと思います。
▼介護施設の縁の下の力持ち

介護士の待遇がその労働内容の割に良くないことは、皆さん聞いたことがあるのではないでしょうか?
実際、介護士の待遇改善は全国のあちこちで騒がれており、少しずつ環境改善に向けて国も動き出してくれています。
ですが、正社員の介護士の待遇や労働内容にばかり目が行きがちの介護業界で、縁の下の力持ちとして施設を支えてくれている方達がいます。
それが、パートの介護士の方たちです。
彼らの働きは非常に大きいものですが、意外にも介護現場で実際にかかわっている方たち以外にはあまりその実情が伝わっていないようなのです。
そこで今回は、介護施設にて現役で活躍しているパート介護士さん達を紹介していきます。
▼パート介護士さんってどんな人?

まずは、パート介護士さんがどんな人たちなのかを簡単に紹介していきます。
名前の通り、パートタイムで働いてくれている介護士さんです。
最近では男性の介護士もかなり増えてきましたが、パート介護士さんは女性の方が多いです。
著者の働く施設でも、パートタイムの方はほとんど女性です。
例外として、デイサービスやデイケアなどの送迎のみを行う方は男性パートが多いようです。
パート介護士の年齢層は幅広く20代~70代までです。
産休・育休後に家計の足しにと一日5時間ほど働く女性の方もいれば、定年後の生活費稼ぎと趣味とを兼ねて実働8時間のフルタイムで働いているパワフルなパート介護士の方も意外と多いです。
70歳を超えた介護士の方が男性利用者を一人で抱えている姿には、頭が下がる思いです。
▼仕事はどこで見つけるの?

著者の勤務先で多いのは
『職員の紹介』、『求人広告が載っていたから』、『以前は職員だったけど、子供が生まれたからパートになった』
の3つです。
田舎ということもあり、知人・友人に誘われたなどの理由が最も多いように感じます。
そのほかにも、ハローワークをはじめとした職業安定所などを介して就職した友人もいますし、中には利用者の方の家族で時間があるからという理由でデイサービスの送迎などを引き受けるパターンもあるみたいです。
ほかの仕事と違って、紹介会社に登録する以外にも人間関係による入社が多いのが特徴といえるかもしれません。
出世という概念があまりなく、コネがあってもあまり意味をなさない介護業界独自の特徴といえるかもしれませんね。

▼勤務先は?

勤務先は介護士を雇っている施設ならすべてといっていいのではないでしょうか?
特別養護老人ホーム
老人保健施設
デイケア・デイサービス
ヘルパーステーション
など、介護士が働いているところには、必ずパートの介護士さんも働いています。
▼仕事内容

仕事内容は多岐にわたります。
入浴介助
排せつ介助
食事介助
施設への送迎
身の回りの世話
など、正社員の介護士と何ら仕事内容は変わりません。
ただし、書類仕事などはあまり関わることがないように感じます。
それ以外は、普通の介護士と変わらない仕事をこなしてくれている力強い仲間です。
▼勤務時間・勤務日は?

勤務時間ですが、パートタイムなので基本的には本人たちの希望に沿った勤務が組まれています。
著者の職場ではパートさんの都合をできる限り通すために、スタッフの勤務希望を聞くときはパート介護士の方たちから優先的に都合を尋ねています。
勤務日も同様です。
お子さんのいらっしゃる方は土日の出勤ができないというケースも多いので、基本的には平日出勤です。
また、家庭の都合や体調の問題でパートタイムの勤務をしている方もいますので、その際には病院の受信日・家族の都合などを考慮した勤務が組まれます。
▼残業は?

パートさんの場合、基本的には残業はありません。
保育園のお迎えやその他家庭の都合がありますので、そちらが優先されます。
ただ、職場の行事などが重なってしまった場合には30分程度の残業は発生してしまう時もあります。
業界全体として人手が足りないということもあり、なかなか定時で帰れないというイメージもあるのではないでしょうか。
そのほかにも、やはり高齢者の方にかかわる仕事ですので、利用者の方の体調不良などが起こった際には1時間を超える残業が発生することもあります。
ちなみに残業代がきっちり支払われているかどうかというのは事業所に依ると思いますが、著者の職場ではこういった残業代も支払われています。。
▼時給・給与

給与は施設によって異なるのですが、相場としては
時給900円~1100円程度
ではないでしょうか。
著者が働く岡山県でも、高いところでは1200円を超え、逆に安いところではコンビニバイト以下の750円という施設も・・・
最低賃金の職場を目の当たりにすると『貴重な戦力を何だと思っているんだ』と叫びたくなります。
ボーナスは施設により払い方は全く異なります。
色々な施設にて見聞きしたところ
正社員と全く同じ扱い
気持ち程度の寸志(3万円程度とのこと)
全く払わない
この三つのケースが多いようです。
ちなみに多くの職場ではこれらの基本給の上に、資格手当も上乗せされるので介護福祉士や社会福祉士などの資格を持っている方はさらにもう少し上乗せした給与をもらっている場合が多いです。
ただし、入社前にしっかりと話をしておかないと聞いていた額よりももらえる額が少ないということもあるようで、そこから施設側とのトラブルが発生したという裏事情も聞いたことがあります。
▼活躍の場

パート介護士の方が一番活躍できる場が、長期休暇の時期ではないでしょうか。
一般的なイメージとして仕事における核となる存在が正社員、パートやバイトはあくまで補助といった認識ではないでしょうか。
しかし、介護の現場ではそれが当てはまらない事例が多いように感じます。。
介護の仕事は利用者に応じた個別ケアが多少あるものの基本的に食事・入浴・排泄・移動の介助といった基本さえ押さえておけば一通りの業務ができると思います。逆にそういった業務を一通りできるようになれば正社員やパート・バイトといった雇用形態や役職による戦力としての違いはほとんどないのではないでしょうか。
そのため正社員の介護士がリフレッシュ休暇をとる際に、代理としてパートさんが現場に出てフォローをしてくれることも少なくはありません。
また、日勤帯はもちろん早出・遅出・さらには夜勤まで精力的にこなすパート介護士の方もたくさんいます。
そういった方たちに正社員介護士の抜けた穴や急遽空いた穴を補ってもらうということで、
まさにパート介護士の方たちの支えあっての介護施設なのではないでしょうか。
もう一つの活躍の場は、慢性的な人手不足の施設です。
こういった施設では、パートタイムとして雇用契約をした後、折を見て施設のほうから正規社員として働いてみないかと声をかける場合も多いそうです。
人手が少ない施設では、パート介護士さんはとても貴重な戦力です。
ベテランのパート介護士さんが、新人職員の指導をしているといった風景も決して介護業界では珍しいものではないのです。
▼終わりに

今回は介護業界を陰で支えてくれている縁の下の力持ち、パート介護士さんにスポットを当てて紹介していきました。
介護施設を運営していく上で、パート介護士さんたちはなくてはならない存在です。
逆に非正規社員でもそれだけのやりがいを感じることができるということも介護業界の特徴なのではないでしょうか。
人のために何かをしてあげる仕事、高齢者の方たちに親身になって考える仕事、そのご家族の方たちから感謝される仕事、そんな介護業界の素晴らしい一面が少しでもみなさんに伝えられればと思います。
この記事を書いたライター

ゆーだい
高齢者のための役立ち情報ブログ〜3歩進んで2歩下がる〜というブログを運営。
介護士をしながら大学院に通いつつ、現在はブロガーとしても活動という忙しくも充実した日々を送っています。
ブログでは、現場や院で学んだ知識(時々私の独り言も)を皆さんにどんどんお伝えしています!
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