M7.3の大地震 「長周期地震動」関東まで伝わる
16日のマグニチュード7.3の大地震では、主に震源の東側に強い揺れが伝わっていたほか、震源から遠く離れた近畿や関東などにも「長周期地震動」と呼ばれる超高層ビルなどを大きくゆっくりと揺らす周期の長い揺れが伝わっていたことが専門家による解析で分かりました。
今月16日に熊本県で発生したマグニチュード7.3の大地震では、熊本県や大分県で震度6強や6弱の激しい揺れを観測し、「布田川断層帯」という活断層帯の一部の長さ30キロ前後が、ずれ動いて起きたと考えられています。
東京大学地震研究所の古村孝志教授は、各地に設置された地震計のデータを基に、今回の大地震の揺れがどのように伝わったかを解析しました。
それによりますと、地震発生直後、揺れは布田川断層帯に沿うように東西に向かって伝わっていき、特に震源の東側で揺れが強まっていることが分かりました。古村教授によりますと、断層の北側の地盤が東側へ大きくずれ動いたため、強い揺れが東側に向かって伝わっていったとみられるということです。
地震の揺れは発生から30秒程度で九州全域に広がったほか、およそ4分後には関東まで伝わり、近畿や愛知県、それに関東の平野部では、その後、揺れが長い間続いていたことが分かりました。今回の大地震で、関東地方では震度1以上は観測されておらず、この揺れは周期の長いゆっくりとした「長周期地震動」だということです。
超高層ビルなどを大きくゆっくりと揺らす「長周期地震動」は遠くまで伝わる性質があるほか、関東や近畿の平野部では比較的軟らかい堆積層によって揺れが増幅され、長く続いたと考えられるということです。
古村教授は「おとといの大地震では熊本県内で強い長周期の揺れが観測されたほか、マグニチュード7を超える大地震だったため、ゆっくりとした揺れが近畿や関東まで伝わったとみられる。規模が大きな地震の際には、離れた場所でも長周期地震動による超高層ビルなどへの影響にも注意が必要だ」と話しています。
東京大学地震研究所の古村孝志教授は、各地に設置された地震計のデータを基に、今回の大地震の揺れがどのように伝わったかを解析しました。
それによりますと、地震発生直後、揺れは布田川断層帯に沿うように東西に向かって伝わっていき、特に震源の東側で揺れが強まっていることが分かりました。古村教授によりますと、断層の北側の地盤が東側へ大きくずれ動いたため、強い揺れが東側に向かって伝わっていったとみられるということです。
地震の揺れは発生から30秒程度で九州全域に広がったほか、およそ4分後には関東まで伝わり、近畿や愛知県、それに関東の平野部では、その後、揺れが長い間続いていたことが分かりました。今回の大地震で、関東地方では震度1以上は観測されておらず、この揺れは周期の長いゆっくりとした「長周期地震動」だということです。
超高層ビルなどを大きくゆっくりと揺らす「長周期地震動」は遠くまで伝わる性質があるほか、関東や近畿の平野部では比較的軟らかい堆積層によって揺れが増幅され、長く続いたと考えられるということです。
古村教授は「おとといの大地震では熊本県内で強い長周期の揺れが観測されたほか、マグニチュード7を超える大地震だったため、ゆっくりとした揺れが近畿や関東まで伝わったとみられる。規模が大きな地震の際には、離れた場所でも長周期地震動による超高層ビルなどへの影響にも注意が必要だ」と話しています。