阿蘇山 火山活動に高まりみられず引き続き監視 気象庁

阿蘇山 火山活動に高まりみられず引き続き監視 気象庁
熊本県で16日にマグニチュード7.3の大地震が起きたあと、ごく小規模な噴火が起きた熊本県の阿蘇山について、気象庁はその後も地殻変動のデータに変化がないなど、火山活動の高まりはみられないとしていて、引き続き活動の推移を監視することにしています。
熊本県の阿蘇山では16日の午前8時半ごろ、中岳第一火口でごく小規模な噴火が発生して、噴煙が火口から100メートルの高さに上がり、およそ10時間噴火が継続しました。
気象庁は「今回の噴火と一連の地震との関連性は不明だ」として、その後の活動の推移を分析しました。
その結果、これまでのところ、地殻変動のデータや、地下の火山ガスなどの動きを示すとされる火山性微動の振幅の大きさに、大きな変化は見られないということです。また、噴煙の高さはおよそ100メートルから300メートルで推移し、特段の変化はないということです。このため、気象庁は、火山活動の高まりはみられないとして、引き続き活動の推移を監視することにしています。
また、16日未明に熊本県で発生したマグニチュード7.3の大地震のあと、停電などの影響で阿蘇山周辺の地震計や傾斜計からデータの一部が届かない状態になっていて、気象庁は速やかに現地に行って復旧を急ぎたいとしています。
気象庁は、中岳第一火口では引き続き、火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があるとして、噴火警戒レベル2の火口周辺警報を継続し、火口からおおむね1キロの範囲には立ち入らないよう呼びかけています。