【巨人】今村、ローテ残った!「5回の壁」クリアに由伸監督「素晴らしい」
2016年4月18日6時0分 スポーツ報知
◆巨人2―1広島(17日・東京ドーム)
三度目の正直で「5回の壁」を越えた。今村が鬼門を突破した。5回2死一塁、堂林を低めフォークで二ゴロに打ち取った。6回2死から菊池に同点ソロを浴び、「あの1球は失投。もったいなかった」と猛省したが、5回2/3を3安打1失点。2年ぶりの白星はお預けとなったものの、先発の役割を十分果たした。
今季2度の先発はともに4回2/3で降板。まずは5回を目標に初回から飛ばした。直球は最速143キロ。95キロのスローカーブと最大48キロの緩急を使い、5回まで1安打に抑えた。前回まで登板の3日前と前日に2度ブルペン入りしたが、今回はスタミナを残すため調整法を変更。2日前の1度だけにした成果が出た。
高卒2年目の13年、19歳6か月で初勝利を挙げ、球団最年少左腕勝利を達成したが、その後は伸び悩み通算3勝。昨年は1軍登板もなかった。今年は桜井ら同い年の大卒即戦力の選手がプロ入り。「勝負の年。何が何でも1軍にしがみつきたい」。生き残りのため、今年は投球フォームを変えた。昨年まで途中で止まりそうなほどゆっくり右足を上げていたが、力がロスしていたと分析。「直球のキレを出したい」とスムーズに上げ下げするように変えた。その結果、常時直球は140キロ台となり、躍動感を手に入れた。
由伸監督は「言うことない。素晴らしい投球」と絶賛した。左腕は「イニングの途中での交代は中継ぎの方に迷惑をかけてしまう」と反省しきりだったが、次回以降もローテの一角を任される予定。飛躍の可能性が詰まった90球の力投だった。(片岡 優帆)