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大統領弾劾、下院採択 職務停止は不可避

ルセフ大統領の弾劾を求めて声を上げるデモの参加者=リオデジャネイロで2016年4月17日、三浦博之撮影

 【サンパウロ朴鐘珠】ブラジル下院本会議は17日、ルセフ大統領に対する弾劾決議案を賛成多数で採択した。審議は上院に移る。上院の野党勢力は下院より強く、上院本会議での採択を経て弾劾裁判が開かれる可能性が高い。左派労働党政権は4期目で窮地に追い込まれた。

 投票結果は賛成367、反対137、棄権7、欠席2。賛成票は採択に必要な定数513の3分の2(342)を超えた。

 報道によると、上院(定数81)で弾劾裁判を開くか否かの採決が5月上旬にある。ここで過半数41人が賛成すれば、大統領は職務を180日間停止される。この期間中に始まる弾劾裁判で、定数の3分の2に当たる54人が賛成すれば、大統領は失職する。

 16日現在、上院議員で弾劾に賛成を表明しているのは47人。反対表明は19人。既にルセフ大統領の職務停止は避けられない情勢だ。

 職務停止中はテメル副大統領が暫定大統領に就く。弾劾が成立した場合もルセフ氏の残り任期である2018年末までテメル氏が大統領職にとどまる。

 決議案は、ルセフ政権が財政赤字を隠し、貧困層への生活保護費や失業保険などを満額給付するため不足分を国営銀行に違法に肩代わりさせたとして、大統領を8年間、公職追放するよう求めている。

 ルセフ氏は、肩代わりは長年の慣習で問題ないと反論していた。 この日は弾劾賛成派、反対派が全国各地で集会を開催。参加者はテレビで、議員が議場で1人ずつ短い演説をした後、口頭で賛否を表明する模様を見守った。

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