ブラジル ルセフ大統領弾劾 下院は可決 上院へ

ブラジル ルセフ大統領弾劾 下院は可決 上院へ
南米初のオリンピックの開催を8月に控えたブラジルで、ルセフ大統領の弾劾に向けた手続きを進めるか、議会下院で採決が行われた結果、賛成多数で可決されました。今後は上院で弾劾法廷の設置巡って審議が行われることになります。
ブラジルではルセフ大統領が政府会計の不正操作に関わったなどとして、去年12月、野党関係者などが大統領の弾劾請求を行ったのを受け、議会下院で審議が続けられてきました。
そして現地時間の17日午後(日本時間18日午前)、下院本会議で、弾劾に向けた手続きを上院で進めるか採決が行われた結果、賛成する議員が議員定数の3分の2にあたる342人に達し可決されました。
ルセフ大統領は可決を阻止しようと議員に対する働きかけを強めていましたが、景気の低迷や大規模な汚職事件で政権運営への批判が高まり、連立政権を組んでいた政党が相次いで離脱を表明するなど求心力が低下していました。
今後は上院で弾劾法廷の設置を巡って審議が行われ、弾劾法廷が開かれることになれば、その間ルセフ大統領は職務が停止されることになり、8月にリオデジャネイロで開かれる南米初のオリンピックを前に、大きな政治的混乱が生じることになります。