2016.4.18 05:02

韓国紙「訴訟費の一切請求」 産経新聞前ソウル支局長、実際は一部のみ

韓国紙「訴訟費の一切請求」 産経新聞前ソウル支局長、実際は一部のみ

 【ソウル=藤本欣也】韓国紙、ソウル新聞は17日、朴槿恵大統領への名誉毀損で在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の無罪が確定したことに関連し、「加藤前支局長が『裁判費用一切を補償せよ』と(韓国)政府相手に訴訟」という見出しの記事を電子版に掲載した。

 記事によると、「加藤前支局長側は、弁護士費用と本人の裁判出席の旅費などはもちろん、日本からの証人たちの渡航費と宿泊費などもすべて請求した」となっている。「捜査や裁判が出国禁止状態から1年4カ月にわたり進行し、十数回の公判が行われたことを勘案すると、(請求)金額は少なくないとみられる」とも報じた。

 しかし、加藤前支局長が3月18日、ソウル中央地裁に出した韓国政府への補償請求は、出国禁止措置が解除され日本に帰国した2015年4月から、12月の判決公判までに要した旅費や宿泊費などにすぎない。

 弁護士の選任費用に関しても、ソウル中央地裁が提示した補償規定に含まれており、慣例に従い弁護士1人当たり30万ウォン(約2万8000円)を、一部の弁護側証人の旅費、宿泊費とともに請求したものだ。