昨夜、熊本県を突然襲った揺れ。
熊本城の石垣が大きく崩れています。
最大震度は7。
どんって、大きいのが1回来て。
ぐわーっと。
立とうとしても、立たれんとですよ。
揺れています。
余震も相次いでいます。
かなりの家に被害が出ています。
一夜明けて見えてきたのは。
いくつもの崩れた住宅。
不安を抱えた被災地です。
こんばんは。
ニュース7です。
昨夜、震度7の激しい揺れを観測した地震。
気象庁は、平成28年熊本地震と名付けたと発表しました。
きょうはこのニュースを中心に、お伝えしていきます。
こちらは、震源付近の模型です。
こちらの赤い線、国が主要断層帯としている、布田川断層帯と日奈久断層帯です。
昨夜の震度7の地震の震源はこちらです。
専門家によりますと、これらの断層帯の一部がずれ動いたと見られるということです。
余震は、こちらの断層に沿うように相次いでいます。
熊本県ではこれまでに9にんのしぼうが確認され、けがをした人は1000人を超えています。
こちらは、8人が亡くなった益城町の地図です。
黄色で示した所が亡くなった場所です。
住民が亡くなったり、住宅が倒壊したりする被害は、この帯状に集中していることが分かりました。
被災地では、あす夕方から雨が予想されています。
では、住宅が倒壊した熊本市東区と、益城町の避難所から中継です。
熊本市東区沼山津3丁目です。
この一帯は、ほとんどの家屋に被害が出ています。
私の後ろのこの住宅、一見、大きな損傷は見えますが、外壁には亀裂が入っています。
そして、中を見せていただきますと、棚やたんすが倒れて、壁は剥がれ、住めない状況になっています。
そして、この斜め向かいにある住宅も、住めない状況になっているということで、日中、親戚の人たちが集まって、まだ使える家財道具を外に運び出す作業をしていました。
住人の男性は、余震が怖いので、今夜は車の中で寝ると話していました。
さらに、その奥です。
使えなくなった食器、画面が割れてしまったテレビなどが、このように道の端に積まれています。
夕方5時ごろまでは、この袋が増え続けていましたが、今は落ち着きました。
暗くなりました。
急激に冷え込んできました。
夜を迎えた、熊本市東区沼山津地区でした。
およそ400人の人が避難している益城町の保健福祉センターです。
きょう日中は汗ばむくらいの陽気だったんですが、この時間になって、風が涼しくなってきました。
厚着をしたり、マスクをしたりする人の姿も見られます。
今回の地震では、きのうの夜からけさにかけて、電話がほとんどつながらず、スマートフォンの無料通話アプリだけが連絡手段だったという人も、取材をしてみると、少なくありませんでした。
そこで、こちらの避難所では、そうしたアプリやインターネットをもっと便利に使ってもらおうと、無料のWi−Fiを設置しました。
そしてこちら、このように使い方を手書きでまとめて掲示しています。
簡単に誰でも使えるように、工夫をしているんです。
避難をしている20代の女性は、地震の情報を得るにも、スマートフォンをよく使うので、とても便利ですと話していました。
以上、避難所の一つ、益城町の保健福祉センターからお伝えしました。
突然の激しい揺れに襲われた熊本県。
心配なのは、あすから雨が降ると予想されていることです。
揺れが大きかった地域では、地盤が緩んでいる所があり、土砂災害に警戒が必要です。
昨夜9時26分ごろ起きたマグニチュード6.5の地震で、熊本県益城町で震度7の激しい揺れを観測しました。
また震度6弱の揺れを、熊本市の東区、西区、南区などで観測しました。
さらに、余震も相次ぎました。
気象庁が午後6時現在でまとめたところ、体に揺れを感じる地震の回数は、震度7が1回、震度6強が1回、震度6弱が1回、震度5弱が2回、震度4が17回で、震度3から1の回数を合わせると、143回に上っています。
気象庁が今後の余震の見通しを分析したところ、今月18日までのこの先3日間に、震度6弱以上の余震の起きる確率は20%、震度5強以上の余震の確率は40%と、比較的高い確率が予測されるということです。
気象庁は、壊れた建物など、危険な場所には、絶対に近づかないよう呼びかけています。
きょう、益城町などでは、住宅の屋根にブルーシートをかぶせる人の姿が見られました。
あすの夕方から、雨が予想されているためです。
あさっては局地的に雷を伴って、1時間に30ミリの激しい雨が降るおそれがあります。
あす夕方からあさって夕方までの24時間に予想される雨の量は、多い所で100ミリから150ミリと予想されています。
気象庁は、益城町など、揺れが大きかった地域では、これまでの地震で地盤が緩んでいるため、土砂災害に警戒するよう呼びかけています。
激しい揺れを観測した熊本県。
余震も続き、住民は不安を募らせています。
昨夜、震度7の激しい揺れを観測した、熊本地震。
その後も。
揺れています、揺れています。
余震が相次ぎました。
大丈夫?
怖い。
大丈夫ですか?
熊本県益城町では、建物が倒壊し、複数の人が下敷きになったという情報も寄せられました。
地震発生からおよそ6時間後、倒壊した住宅から、生後8か月の女の赤ちゃんが助け出されました。
現在、赤ちゃん救出中。
毛布にくるまれ、救急隊員に預けられた赤ちゃん。
けがはありませんでした。
地震発生から8時間半たちました。
完全に住宅が押しつぶされています。
あちらが熊本城の天守閣です。
ご覧のように、瓦が崩れてしまっているほか、天守閣の一番上にあったしゃちほこもなくなってしまっています。
九州自動車道では、路面に亀裂が入り、トラック1台がはまって、動けなくなりました。
こちらは九州新幹線。
回送中の列車が脱線しました。
益城町にある店舗では。
熊本市中央区の13階建てのマンションです。
渡り廊下に亀裂が入り、側面の壁も壊れました。
販売会社によりますと、建物どうしが干渉し合わないように、隙間を設け、その部分を渡り廊下でつないでいます。
今回は地震で、渡り廊下を固定する金具が外れて、廊下どうしがぶつかり、その衝撃で側面の壁が壊れるなどしたと見られるということです。
熊本県内では、今も多くの人が避難しています。
益城町では、自衛隊が炊き出しを行い、避難してきた人にお握りを配りました。
避難所には、ボランティアらから、子ども用のおむつなどの生活用品が届けられました。
余震が続く中、住民たちは不安を募らせながら、夜を迎えています。
地震でこれまでに9人が亡くなりました。
けがをした人は1000人を超えています。
こちらの家では、2階のベランダ部分が、地面にすれすれになるほど、1階の部分が大きく潰れています。
益城町にある住宅です。
1階は原形をとどめていません。
村上ハナエさんと、村上正孝さんの2人が亡くなりました。
熊本県警察本部によりますと、今回の地震で、熊本県ではこれまでに益城町と熊本市で合わせて9人が死亡しました。
警察によりますと、益城町で死亡が確認されたのは、伊藤俊明さん、荒牧不二人さん、福本末子さん、村上ハナエさん、村上正孝さん、宮守陽子さん、富田知子さん、坂本龍也さんです。
熊本市では、松本由美子さんの死亡が確認されました。
現地で救助活動に当たっている災害派遣医療チーム・DMATによりますと、今回亡くなった9人のうち、ほとんどの人の死因が、倒壊した建物の下敷きになったことによる、窒息や圧死でした。
またNHKが、県内の自治体にけが人の数を問い合わせて合計したところ、13の市町村で少なくとも1155人に上っています。
益城町にある3つの病院では、停電や断水などの影響で、十分な医療の提供ができないことから、午後3時過ぎの時点で、合わせて100人余りの患者を、町外の病院に搬送したということです。
しかし、このうち益城病院には、搬送先や搬送手段が決まっていなかったりする患者が、まだ111人いるということで、病院と県で検討を急ぐことにしています。
すぐには病院に行けなかった人もいます。
85歳の男性。
地震の直後、急に体調が悪くなったといいます。
当時は、救急車の要請が相次いでいました。
男性は町役場に設けられた救護所で診察を受け、その後、病院に搬送されました。
救護所には、午後3時過ぎまでに、20人余りが訪れたということです。
今回の地震で、益城町では、倒れた建物の下敷きになるなどして、8人が死亡しました。
住民が亡くなった現場や、建物の倒壊などの被害が、どのように広がっていたのか取材したところ、大きな被害がこのオレンジ色の地域に集中していました。
この地域で、何が起きていたんでしょうか。
倒壊した住宅。
このアパートは、1階部分が完全に押しつぶされています。
こちらの神社では。
鳥居がなくなっています。
こちらの住宅は、1階部分が崩れていますが、この家に住む女性が下敷きになって亡くなりました。
亡くなったのは、宮守陽子さん。
突然、命を奪われました。
亡くなった9人のうち8人は、宮守さんのように、倒れた建物の下敷きになるなどしていました。
しかも、益城町を東西に流れる秋津川に沿うように、被害が集中しています。
取材した範囲では、建物の倒壊や地面のひび割れなどの大きな被害も、この地域に集中していました。
倒壊した建物は、古い木造の住宅がほとんどでした。
この地域には、秋津川と平行して、布田川・日奈久断層帯が通っているということで、川沿いの地盤が弱い地域で、古い木造の建物を中心に、被害が拡大したと見られます。
現地で救助活動に当たっている、災害派遣医療チーム、DMATも、耐震基準を満たしていない古い建物も多かったのではないかと指摘しています。
さらに、何度も繰り返し起きた余震が、救助活動を難しくとしたといいます。
大きな被害が出ている益城町。
西村博則町長は、きょう午後、記者団の質問に対して、次のように述べました。
夕方開かれた、非常災害対策本部の会合で、安倍総理大臣は、救命救助と安全な避難先の確保、それに住宅を失った人たちの住環境の整備などに全力を尽くすよう、関係閣僚に指示しました。
その上で。
あす、みずから熊本県内の被災地を視察する考えを示しました。
天皇皇后両陛下は、熊本県の蒲島郁夫知事に対し、河相侍従長を通じて、お見舞いの気持ちを伝えられました。
両陛下は、昨夜の地震により、多数の死傷者、避難者が発生するなど、県民生活に大きな被害が生じていることに心を痛め、犠牲者に対する悼みと、被害を被った人々へのお見舞いの気持ち、それに災害対策に従事している関係者に対する、ねぎらいの気持ちを伝えられました。
両陛下は、まだまだ朝夕寒い季節であることから、被災者をはじめ、人々の健康を祈られているということです。
では、東京大学地震研究所の古村孝志教授にお話を伺います。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
私、実はまさに地元出身なんですが、これほど大きい地震が熊本で起きるとは、正直、夢にも思っていなかったんですね。
なぜ、この地域で、これほど大きい地震が起きたのか、そして、余震がかなりたくさん起きていますよね。
これはなぜなんでしょうか?
この九州は、南北に引っ張られるように力が働いているために、今回、地震が起きたこの益城町辺り、この辺りでは、断層帯と呼ばれる断層がたくさん並んで発達している、そういう場所なんですね。
断層帯?
そのため、1つの断層で地震が起きるだけではなくて、複数の断層で地震が起きている。
1つの所で本震、余震となるのではなくて、いくつもの断層の所で、余震が繰り返している、そういうふうに余震が長く、多く続いているというふうに思われます。
つまり断層帯というのは、その1つの、1本の断層というわけではなくて。
何枚もある。
そこで、今回、地震か起きていたんですね。
これは、これまでに起きている余震の震源をプロットした、示したものなんですけれども、このように、下の図で言いますと。
日奈久断層帯に沿うような形で、余震が発生していますね。
そうですね。
まず最初にここの、こちらの布田川断層帯辺りで起きたと思ったものが、そのあと余震は、日奈久断層に沿って起きていますから、今はこの地震の断層の長さは十数キロですが、今後、これがさらに北、南のほうに延びていかないか、強い地震につながらないか、やっぱり心配は残りますね。
今回の地震では、特にこの地域ですね、益城町で、多くの木造家屋が倒壊して、犠牲になられた方も出ました。
この地震の揺れの特徴は、何か言えるんでしょうか?
これは、この益城町で記録した地震計のデータから、地震にどれぐらいの成分が含まれているか、その揺れの特徴を調べたものです。
揺れの特徴ですね。
その地震の揺れの中には、がたがたがたっていう、崖崩れを起こすような小刻みな揺れから、木造家屋に影響を与える、1、2秒ぐらいの、ゆさゆさというような揺れ、超高層ビルを揺するもっとゆったりした、いろんな成分が含まれているんです。
ここで重要なのは、この木造家屋に影響する、この部分です。
普通、短周期の揺れ、がたがたという揺れだけで落ちることはよくあるんですが、この地震では、この益城町では、このかなり大きな、盛り上がるように、木造家屋に影響を与える1、2秒の周期が強かったということが分かります。
これは阪神淡路のときの神戸海洋気象台が記録した揺れとよく似ているんですね。
恐らく、この益城町で住宅がたくさん壊れたのは、この1、2秒の成分が異常に強かった可能性があると思われます。
つまり、その木造住宅に影響を与える、波の成分が、阪神・淡路大震災を引き起こした地震のときと、同じぐらい強い?
そうですね。
揺れだったということになるわけですね。
あくまでもこれは、益城町の一点の記録ですが、恐らく、この町で木造住宅が多く倒れたのは、この1、2秒の成分、木造家屋を押し倒すような成分が強かったということが大きく関係しているんじゃないかと思います。
ただ、その地震の揺れそのものは、それほど長くなかったということですね?
これは、マグニチュード6.5の地震、それから直下で起きた比較的距離の短い地震だったということで、揺れ自体は強い揺れですが、10秒ないし15秒ぐらい、そんなに長い間、がたがたと続いた揺れではなかったんですね。
ただ、その短い揺れでもこの木造家屋に影響を与える強いパワーがあったために、大きな被害が出たんじゃないか、あるいは、今ある建物も、こういう力を受けているっていうことを、注意する必要はあると思いますね。
今ある建物も、やはりこういう。
常にこういう力を受けているから、中で見えない被害がある可能性も、十分あります。
今、普通に建っているように見える住宅であっても、こういった波の影響を受けている可能性があると。
そうしますと、今後の余震で倒壊する恐れというのも十分にある?
すでに壊れている建物が今後の余震の揺れによって、さらに押し倒される、そういう可能性もありますから、十分注意が必要ですね。
そして、気になりますのが、今後の余震の見通しなんですが、先ほど一部お話がありましたが、この断層帯ですね、非常に長いものですよね。
今回、動いたのがこの周辺であるということなんですけれども、このほかの部分が今後、動く可能性というのは、どのくらい考えられるんでしょうか?
この国の想定では、この日奈久断層、それから布田川断層では、マグニチュード7.5クラスの、最大で、そこまで大きくなる可能性というのを言っています。
ただ今回は、さすがにそこまで大きな地震はならなかったんですが、ただ、今後、余震が増えていく、余震が南北に広がっていくことによって、また次の地震につながる、そういう可能性も心配しなければいけないので、今後の余震活動の推移などは十分注意して見ていく必要があります。
最後にもう一つだけなんですが、阿蘇山の火山活動への影響はどうでしょうか?
これははっきり言ってよく分かりません。
ですが、同じ延長上にあるということ。
地震の強い揺れを受けて、火山の活動が変わるということが過去にありますから、今後も阿蘇山の火山活動の変化、それをやっぱり合わせて見ていくことは、重要だと思いますね。
ありがとうございました。
東京大学地震研究所の古村孝志教授にお話を伺いました。
では、熊本県の天気の見通しについて、気象情報担当の福岡さんです。
この先、熊本では雨の降る日が多くなりそうです。
まずあす土曜日から17日日曜日にかけて、雨が降る予想です。
さらに、月曜日もマークにはありませんが、雨の降る可能性があります。
そして、21日木曜日も雨が降る予想となっています。
特に警戒が必要なのが、あすからの雨です。
天気図を見ていきますと、低気圧が発達しながら、日本海を進む予想です。
この低気圧に向かって、南からは非常に湿った空気が流れ込むため、大雨に警戒が必要となりそうです。
雨と風の予想を見ていきましょう。
あす夜から次第に雨が降りだす予想です。
そしてこの雨は、日付が変わるころから、次第に強まりまして、南西からの風も次第に強まっていく予想です。
そのため南西側に開けた斜面、益城町周辺でも雨足が強まるおそれがあります。
予想される雨の量ですけれども、熊本県では、あすの夕方からあさって夕方にかけて、多い所で100ミリから150ミリの大雨が予想されています。
4月としては記録的な大雨となるおそれがあります。
そして、寒暖差にも注意が必要となります。
きょう日中は気温が上がりました。
熊本市では27度2分、また益城町でも26度1分まで気温が上がって、ことし一番の暑さとなりました。
ただ、あすは一気に気温が下がります。
あすあさの気温を見ていきますと、11度まで下がる予想となっています。
そして日中はまた気温が上がって、25度まで上がる予想となっています。
あすも夏日になりそうです。
屋外での行動は意識的に水分をとるなど、注意を心がけてください。
さらにこの先の気温を見ていきましても、日中は25度に届く日もありそうです。
一方で、朝は10度近くまで気温の下がる日もある予想です。
寒暖差の大きな日が続きそうですから、体調管理には十分ご注意ください。
最後に、土日の注意点をまとめました。
日曜日の朝は大雨に加えて、雷や突風のおそれもあります。
落ちている物などが飛んでくることも考えられます。
屋外での行動はご注意ください。
また少しの雨でも土砂災害には警戒をするようにしてください。
交通やライフラインへの影響が続いています。
地震で回送列車が脱線し、きょう一日すべての列車の運転を見合わせた九州新幹線。
国の運輸安全委員会の調査官3人がきょう、脱線した車両を調べました。
その結果。
JR九州は、大型連休までには、なんとか復旧させたいとしています。
この影響で、JR博多駅の窓口では、外国人観光客が列を作り、係員に運転状況を確認したり、代わりの行き先を問い合わせたりしていました。
高速道路で現在、通行止めになっているのは、九州自動車道の熊本県の植木インターチェンジと、松橋インターチェンジの間の上下線。
九州中央自動車道の、嘉島ジャンクションと小池高山インターチェンジの間の上下線です。
九州自動車道は斜面が崩れるなど、大きな被害が出ていて、西日本高速道路は、復旧には時間がかかるおそれもあるとしています。
震度7の揺れを観測した、益城町にある熊本空港は、滑走路に異常はないものの、4便が欠航。
さらに、午後2時ごろには、着陸した小型プロペラ機のタイヤがパンクし、滑走路が閉鎖されました。
現在は再開されています。
ライフラインへの影響です。
九州電力によりますと、熊本県内では午後6時現在、益城町で8400戸が停電しています。
九州電力は、きょう中の復旧を目指したいとしています。
水道は午後5時現在、熊本市内の広い範囲にわたるおよそ8万5000世帯で断水。
益城町でも広い範囲で断水が続いています。
熊本市や益城町では、合わせて27か所に臨時の給水所を設置しています。
医療機関の受診に関わる情報です。
厚生労働省によりますと、今回の地震で被災し、保険証を紛失したり、家に残したまま避難するなどして、手元に保険証がない人でも、氏名や生年月日、連絡先などを医療機関に伝えれば、保険を適用して受診できるということです。
また、災害救助法の適用を受けた、熊本県内の45市町村では、市町村の判断で、国民健康保険や、後期高齢者医療制度などに加入している被災者を対象に、保険料や医療機関での窓口負担の減免や支払い猶予ができるということです。
影響は企業にも広がっています。
このうち、トヨタ自動車の子会社のトヨタ自動車九州は、部品の調達に影響が出ているため、福岡県宮若市の乗用車の生産工場など、福岡県内にある合わせて3つの工場の操業を停止しています。
会社側は、あす以降の部品の調達状況を確認していますが、操業を再開できるかどうか、見通しは立っていないということです。
トヨタ自動車の豊田章男社長は、取り引き先の部品メーカーも含めて、被害の実態把握を急ぐ考えを示しました。
このほか、ホンダは熊本県大津町にある、オートバイの生産工場の操業をきょうは終日停止。
ソニーは、熊本県菊陽町にある、スマートフォン向けの画像センサーを作る工場で、三菱電機は、熊本県菊池市の液晶パネル部品の工場と、熊本県合志市の自動車向け半導体の工場で、それぞれ生産を停止。
半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、熊本市南区の自動車向けの半導体の工場で、生産を停止しています。
部品の調達に影響が出たり、生産設備の安全の確認が必要になったりしたとして、熊本県内や福岡県内で、工場の操業を停止する動きが相次いでいます。
では社会部の災害担当、中丸デスクに聞きます。
中丸さん、避難している方々は、2回目の夜を迎えるということになるわけですね。
まずどんなことに注意して過ごせばいいんでしょうか?
被災地では、余震活動が続いています。
避難所の中にいるときも、揺れを感じたら、すぐに身を守れるよう、危険な場所がないか、どこが安全なのかを、常に確認しておいてほしいと思います。
その上で、避難生活が長期化していくことも考えられます。
健康管理に注意が必要です。
やむをえず車の中で過ごすという方もいるかもしれませんけれども、狭い空間で長時間、同じ姿勢でいることで、血の塊が出来て、いわゆるエコノミークラス症候群になるおそれがあります。
12年前の新潟県中越地震でも、地震発生から僅か2日で、これで亡くなる人が出ました。
水分を十分にとるほか、時々外に出て、体を動かすように心がけてほしいと思います。
窮屈な姿勢で、じっとしている方であるとか、車の中にずっととどまっている方は、ぜひ、体を動かしたり、水分をとってほしいということですね?
そうですね。
避難所には、お年寄りや障害のある方、また、具合の悪い方もいらっしゃると思うんですけれども、周りはどう接すればいいんでしょうか?
避難生活は共同生活でもあり、そうした方々への配慮が必要になると思います。
東日本大震災では、体が不自由で、トイレにすぐに行けない人が長時間我慢して、体調を崩した例がありました。
熊本県内にある介護施設は、自宅で生活することが難しくなったお年寄りを受け入れる準備を進めているということなんですけれども、すぐにすべての人が移れるわけではありません。
近くにお年寄りや、障害のある人がいたら、ぜひ、積極的に声をかけて、手助けしてあげてほしいと思います。
週末を迎えますよね、被災地にぜひ支援したいと、ボランティアに行きたいという方も多いと思うんですけれども、これはどうすればいいんでしょうか?
今回の災害でも、ボランティアの力が必要になると思われます。
ただ被災地では、二次災害のおそれがあるなどの理由で、ボランティアの受け入れはまだ始まっていません。
窓口となる熊本県の社会福祉協議会は、被災者のニーズを見極めたうえで、ボランティアを受け入れるということで、必ず、社会福祉協議会のホームページで、情報を確認してから、現地に向かってほしいと話しています。
あらかじめ情報を確認してから、行くということですね?いきなり行くということではなくということですね。
さあ、気象庁はですね、余震と雨に警戒を呼びかけているわけですけれども、改めて今後、どんなことに注意していけばいいんでしょうか?
余震は、けさまでに比べると、回数は少なくなってきています。
ただ、夕方になってからも、震度4の揺れのやや強い地震が起きるなど、依然、活発な状態です。
明らかに被害を受けている建物、塀などは、余震で倒壊するおそれがありますので、基本的に入ったり、近寄ったりしないでいただきたいと思います。
特に小さなお子さんがいらっしゃる場合は、特に塀なんかに近づきますと、頭の上から倒れてくる可能性がありますので、十分に目を配っていただきたいと思います。
また被災地では、あすの夕方から雨が降りだす見込みとなっています。
地盤が緩み、少しの雨でも土砂災害のおそれがありますので、急な斜面には近づかないようにしていただきたいと思います。
社会部の中丸デスクでした。
では地震の情報について、福岡放送局からお伝えします。
昨夜、震度7の激しい揺れを観測した、熊本地震では、その後も余震と見られる地震が相次いで発生しています。
今回の地震で、熊本県内では、これまでに益城町と熊本市で、合わせて9人の死亡が確認されました。
震度7の激しい揺れを観測した益城町上空です。
建物は何階だったか分かりませんが、1階部分は完全に押しつぶされています。
ここには鉄塔が建っていたのでしょうか。
鉄塔もろとも崩れ落ちています。
国道443号線です。
完全に交通を遮断して、今、工事が行われています。
上空から見ても、国道が完全に陥没している様子が分かります。
土のうを積み上げて補強をする工事が行われているようです。
そして今は、暗くなっています。
思わぬ場所が陥没していたり、段差が出来たりするなど、外は大変危険です。
また今は建っている建物も、少しの揺れでも倒壊するおそれもあります。
避難生活、不自由と思いますが、今後の行動には、十分にご注意ください。
そして気象庁は、今後も1週間程度は、震度6弱程度の余震が発生するおそれがあるとして、これまでの揺れで壊れたり、傷んだりした建物や、崩れた崖など、危険な場所には絶対に近づかないよう呼びかけています。
今回の地震で、熊本県内では、これまでに益城町と熊本市で合わせて9人の死亡が確認されました。
またけがをした人は1000人を超えています。
益城町の保健福祉センターです。
午前8時前から、自衛隊が持ってきた食べ物が配られました。
配給の場所には、長い列が出来ていました。
九州では広い範囲で交通機関への影響が続いています。
まず鉄道です。
JR九州によりますと、熊本市内で回送列車が脱線した九州新幹線について、JR九州は、脱線した列車の移動には、クレーン車が必要になることに加え、電気を送るシステムの都合上、一部の区間だけの再開も難しく、博多と鹿児島中央の間の全線で、復旧の見通しは立っていないとしています。
JR九州は、大型連休までにはなんとかしたいとしています。
熊本行きの臨時特急列車を運行いたします。
熊本方面へお越しの皆様、6番ホームにお越しください。
一方、九州の在来線は、運転を再開する区間が広がり、博多と熊本の間は、在来線で移動できることになったため、JR九州では、運転できなくなっている九州新幹線に代わって、在来線の臨時列車を随時運行しています。
高速道路です。
日本道路交通情報センターによりますと、九州自動車道は、熊本県の植木インターチェンジと、松橋インターチェンジの間の上下線が通行止めになっています。
西日本高速道路は、復旧には時間がかかるおそれもあるとしています。
また九州中央自動車道は、嘉島ジャンクションと小池高山インターチェンジの間の上下線が通行止めになっています。
そして、高速バスです。
各社によりますと、高速道路の通行止めが続いている影響で、福岡と熊本、福岡空港と熊本、福岡と宮崎、福岡と宮崎県の延岡、福岡と鹿児島、北九州と熊本、熊本と宮崎、熊本と長崎、熊本の新八代と宮崎市、熊本と鹿児島を結ぶ路線で、きょう一日、すべての便の運休が決まっています。
この地震で熊本県内では、水道や電気など、ライフラインにも影響が出ています。
九州電力によりますと、県内では午後6時現在、益城町で8400戸が停電しているということです。
九州電力は、きょう中の復旧を目指しています。
多くの世帯で停電が続いている益城町の役場では、携帯電話の充電サービスが行われ、多くの人が利用していました。
断水の状況です。
水道は午後5時現在、熊本市内の広い範囲にわたる、およそ8万5000世帯で断水しているほか、益城町でも一部を除く広い範囲で断水が続いています。
熊本市や益城町では、小学校や公園など、合わせて27か所に臨時の給水所を設置しています。
福岡でした。
続いて熊本放送局からお伝えします。
熊本県内では、電気やガス、水道などのライフラインでも、地震による影響が続いています。
九州電力によりますと、熊本県内では、午後6時現在、益城町で8400戸が停電しています。
九州電力は、きょう中の復旧を目指したいとしています。
続いてガスです。
西部ガスは、昨夜から安全確保のため、熊本市南区の一部の1123戸への供給を停止しています。
県内で101件のガス漏れの通報があったうち、ほとんどで対応が終わり、残る26件について、安全確認や応急処置を行っています。
西部ガスは、あす中のガスの供給再開を目指したいとしています。
水道は、午後5時現在、熊本市では、市内の広い範囲にわたるおよそ8万5000世帯で断水しています。
熊本市では、20か所に給水ポイントを設けています。
中央区が一新小学校、黒髪小学校、五福小学校、白川公園、市役所。
西区が花園小学校、城西中学校、じょうせい小学校。
北区が龍田小学校、弓削小学校、武蔵中学校、清水岩倉台公民館、龍田西小学校。
南区が下益城城南中学校、まいのはら公民館、日吉小学校です。
東区が日下部公民館、たくま西小学校、長嶺小学校、新南部6丁目付近の交差点です。
益城町では、東南部の一部を除く全域で断水状態が続いています。
益城町では、7か所に給水ポイントを設けています。
益城町役場、中央公民館、総合体育館、保健福祉センター、広安小学校、広安西小学校、飯野小学校です。
玉名市では、100世帯余りで断水し、公民館に給水所を設置しています。
合志市では、一部の地域で断水が起き、給水車で対応しています。
西原村では、一部の地域で断水が起き、自衛隊の給水車の派遣が決まっています。
御船町では、9つの地区で断水が起き、自衛隊の給水車の派遣が決まっています。
甲佐町では、600世帯余りで断水が起き、給水タンクの準備をしています。
山都町では、断水や水の濁りが原因で、1000世帯余りが自衛隊の給水車から給水を受けています。
宇城市では1万1000世帯余りで断水し、自衛隊の給水車から給水を受けています。
美里町では600世帯が断水し、自衛隊の給水車から給水を受けています。
熊本でした。
お伝えしていますように、昨夜、熊本県で震度7の激しい揺れを観測した地震では、これまでに9人の死亡が確認され、けがをした人は1000人を超えています。
余震が相次いでいる被災地では、あすから雨も予想されていて、土砂災害にも警戒が必要です。
昨夜9時26分ごろ起きたマグニチュード6.5の地震で、熊本県益城町で、震度7の激しい揺れを観測しました。
また震度6弱の揺れを、熊本市の東区、西区、南区などで観測しました。
さらに余震も相次ぎました。
気象庁が午後6時現在でまとめたところ、体に揺れを感じる地震の回数は、143回に上っています。
気象庁は、壊れた建物など危険な場所には、絶対に近づかないよう、呼びかけています。
熊本県警察本部によりますと、今回の地震で熊本県では、これまでに益城町と熊本市で、合わせて9人が死亡しました。
またNHKが、県内の自治体にけが人の数を問い合わせて合計したところ、13の市町村で、少なくとも1155人に上っています。
熊本県の被災地では、前線が通過するため、あす夕方から雨が降り、あさってには局地的に雷を伴って、激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、益城町など揺れが大きかった地域では、これまでの地震で地盤が緩んでいるため、土砂災害に警戒するよう呼びかけています。
こちらも警戒が必要です。
発達中の低気圧の影響で、北日本では、海上を中心に非常に強い風が吹いています。
北海道では、あす明け方にかけて、雨や雪を伴って、非常に強い風が吹き、海上は大しけとなる見込みで、暴風や高波に警戒が必要です。
北海道帯広市です。
午後1時過ぎ、最大瞬間風速24.2メートルを観測しました。
剥がれそうになったトタン屋根を、消防署員が懸命に固定する作業を行っていました。
帯広市では、70代の男女2人が、強風で転倒するなどして軽いけがをしました。
北海道の東にある発達中の低気圧の影響で、北海道と東北では、海上を中心に、非常に強い風が吹いています。
北海道弟子屈町では、午後6時50分ごろに、33.9メートルの最大瞬間風速を観測しました。
東北では、今夜にかけて北海道ではあす明け方にかけて、非常に強い風が吹く見込みです。
あすにかけての最大風速は、北海道の陸上で23メートル、海上で25メートル、東北の陸上と海上で20メートル、最大瞬間風速は、30メートルから35メートルに達すると予想されています。
北海道の海上では、波の高さが6メートルの大しけとなり、東北では4メートルと予想されています。
北海道ではあすにかけて、雨が雪に変わり、所によって吹雪となって、平地でも雪が積もるおそれがあります。
気象庁は、暴風や高波に警戒するとともに、北海道では吹雪による交通への影響などにも、十分注意するよう呼びかけています。
次は、日ロ外相会談です。
岸田外務大臣は、日本を訪れているロシアのラブロフ外相と会談し、北方領土問題を巡って、双方が受け入れ可能な解決策を見いだすため、来月上旬の安倍総理大臣のロシア訪問のあと、できるだけ早期に、外務省高官による平和条約締結交渉を行うことで一致しました。
およそ2時間の会談で議題となったのは、来月上旬にロシアのソチで行われる見通しの、安倍総理大臣とプーチン大統領による、非公式の首脳会談です。
両外相は、今後、日程など詰めの調整を進めていくことを確認。
その上で、北方領土問題を巡って、双方が受け入れ可能な解決策を見いだすため、安倍総理大臣のロシア訪問のあと、できるだけ早期に、外務省高官による平和条約締結交渉を行うことで一致しました。
アテネオリンピック女子マラソンで金メダルに輝いた、野口みずき選手が、現役引退です。
初のオリンピックとなったアテネ大会。
野口選手は、シドニー大会の高橋尚子さんに続き、日本選手で2大会連続となる金メダルを獲得しました。
しかし、その後はけがに苦しみ、先月行われたリオデジャネイロ大会の選考レースでは、23位に終わりました。
プロ野球はナイトゲーム4試合です。
福岡を本拠地とするソフトバンク対楽天をはじめ、すべての試合で、試合前に選手たちが、熊本地震の犠牲者に黙とうをささげました。
ソフトバンクの内川に、2号3ランホームランが出ています。
ニュースを続けます。
韓国軍やアメリカ政府は、日本時間のけさ、北朝鮮がミサイル1発の発射を試みたものの、失敗したと見られると明らかにしました。
韓国国防省の関係者は、新型の中距離弾道ミサイルムスダンの可能性もあるとしています。
ムスダンは、射程がおよそ4000キロで、アメリカ軍の基地があるグアムに達します。
きょうは、北朝鮮で最大の祝日とされる、キム・イルソン主席の誕生日に当たり、これに合わせてミサイルを発射した可能性があり、韓国国防省は、警戒と監視を続けています。
企業年金の運用環境が悪化しています。
民間の調査会社、格付投資情報センターが、国内およそ110社の企業年金を調査した結果、昨年度の運用利回りは、平均でマイナス1.07%と、5年ぶりにマイナスとなりました。
これは資産の26%余りを占める株式が、世界経済の先行き懸念を背景に、各国の市場で下落したことが主な要因です。
気象情報は、再び福岡さんです。
北日本では今、風が強く吹いています。
東北地方ではあと数時間、北海道ではあすの明け方にかけて、暴風や高波に警戒が必要です。
瞬間的には北海道、35メートルの風が吹く予想です。
そしてあすになりますと、高気圧に覆われて、あすは穏やかに日中、晴れそうです。
ただ西から近づく低気圧、日曜日にかけて、発達する予想なんですね。
そのため、全国的に風が強まるんですけれども、特に低気圧に近い西日本では、非常に強い風の吹くおそれがあります。
大雨にも警戒が必要となりそうです。
その雨なんですけれども、いつから降るんでしょうか。
雨の予想を見ていきましょう。
九州ではあすの夜から雨が降りだす予想です。
雨の範囲はだんだん東へと変わっていきまして、日付が変わるころから、雨足が強まる予想です。
西日本、九州北部では、大雨が予想されています。
予想される雨の量ですけれども、多い所、100ミリから150ミリが予想されています。
土砂災害には警戒をしてください。
ではあすの天気を詳しく見ていきましょう。
まずは沖縄と西日本です。
日中は晴れて、気温が上がります。
熊本では25度まで上がるため、意識的に水分補給を心がけてください。
続いて東日本です。
朝はけさより5度くらい低く、内陸では遅霜に注意が必要です。
北日本です。
釧路は明け方まで猛吹雪に警戒が必要です。
旭川や札幌は夕方以降、雨や雪が降るでしょう。
2016/04/15(金) 19:00〜20:00
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▼熊本で震度7の地震・余震続く ▼現地の被害は 最新情報
詳細情報
出演者
【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】福岡良子
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ニュース/報道 – 定時・総合
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スポーツ – スポーツニュース
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