熊本の液状化被害 少なくとも数十か所

熊本の液状化被害 少なくとも数十か所
地震によって地盤が液状化し、道路がひび割れしたりビルが傾いたりする被害が熊本市などで少なくとも数十か所発生したことが専門家の調査で分かりました。
これは、東京電機大学の安田進教授らのグループが地震による被害が大きかった熊本市や益城町などの川沿いの地域を中心に調査した結果、明らかになりました。少なくとも数十か所で液状化の被害が発生していたということです。
このうち、熊本市南区の刈草地区ではアスファルトの上に砂が噴き出し、地割れが起きていたほか、地盤が数十センチ沈んでビルや住宅が大きく傾いていました。また、熊本市南区の緑川沿いに築かれた堤防の上の道路は数十メートルにわたり、複数の箇所でひび割れや地盤沈下が発生し、国土交通省の職員がシートで覆うなどの応急処置をしていました。
安田教授は「川に近い軟弱な地盤を中心に液状化の被害がかなり広がっていることが分かった。液状化が起こっている地域では余震が続くなかで、堤防やビルなどの被害がさらに拡大するおそれもあり、調査をして復旧措置を急ぐ必要がある」と話していました。