避難生活 低体温症やエコノミークラス症候群に注意

避難生活 低体温症やエコノミークラス症候群に注意
相次ぐ地震による避難生活について、災害医療に詳しい専門家は、避難生活の長期化も見込まれることから、気温の変化による低体温症や狭い場所で同じ姿勢続くことで血のかたまりが肺などの血管に詰まる「エコノミークラス症候群」に注意するよう呼びかけています。
災害医療に詳しい医師の日本医科大学大学院の横田裕行教授によりますと、5年前の東日本大震災では、避難所などで低体温症になったり、血のかたまりが肺などの血管に詰まる「エコノミークラス症候群」になったりする人が相次いだということです。
横田教授は「朝晩は気温が下がるだろうし、ガスや電気も不十分の環境では体温が下がり、注意力が散漫になったり、不整脈になったりすることがある。また、車の中で休憩することもあると思うが、十分に体を動かせない状態が続くと、血液の流れが悪くなり、足がむくんだり、血圧が下がったりすることが考えられる」と話していました。そのうえで、横田教授は「避難所では服や毛布、また、可能であれば暖かい食事をとるなどして、体温を保ち、血液の流れが悪くならないよう意識して体を動かしたり、水分を十分に補給することが大切だ。体調を崩しやすい高齢者や持病がある人、小さな子どもには周りの人が十分に配慮する必要がある」と指摘しています。