熊本城 13の重要文化財すべてに深刻な被害

熊本城 13の重要文化財すべてに深刻な被害
今回の地震で、熊本城は櫓や門など国の重要文化財に指定されている13の建築物すべてで倒壊するなどの深刻な被害が出ています。
熊本市によりますと、今回の地震でいずれも国の重要文化財に指定されている、熊本城の「東十八間櫓」、「北十八間櫓」、「五間櫓」、それに「不開門」と「長塀」が完全に倒壊したということです。
このほか、壁が崩れたり、しっくいが剥がれたりするなど、国の重要文化財に指定されている熊本城の13の建築物すべてで深刻な被害が出ているということです。
また、400年以上前の築城当時の姿をとどめるとされる「宇土櫓」も一部が大きく壊れたとしています。
さらに天守閣は屋根の瓦のほとんどが落ちたほか、石垣の一部が崩壊していて、倒壊するおそれはないものの、北側に僅かに傾いているということです。熊本城は余震のたびに石垣が崩れていて、危険があるため調査が進まず、被害の全体像はつかめていません。
熊本市は、まずは早急に被害の全容を把握して文化庁と対策を協議したいとしています。
熊本城総合管理事務所の河田日出男所長は「ショックでことばも出ない。当分は一般の人の立ち入りは難しいだろう」と話していました。