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【首都スポ】

関東大学サッカー 流通経大が明大撃破で今季初勝利

2016年4月17日 紙面から

明大−流通経大 前半43分、流通経大の小池裕太(手前中央)がフリーキックを決める=龍ケ崎市陸上競技場で(武藤健一撮影)

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 流通経大、小池弾で明大撃破! 第90回関東大学サッカーリーグ戦(東京中日スポーツ後援)は16日、各地で第3節第1日の1部3試合と2部5試合を行い、1部では流通経大が開幕2連勝中だった明大を1−0で下し、今季初勝利を挙げた。前半43分、MF小池裕太(2年・新潟ユース)が直接FKを決めた。2部では、青学大と東農大が開幕3連勝。残りの1部3試合と2部1試合は17日に行われる。

◆“急造ボランチ”

 前半43分、きれいな放物線を描いた一撃が明大のゴールネットを揺らした。流通経大の左利きボランチ、小池がペナルティーアークの手前やや左寄りの位置からFKをゴール右に直接ねじ込み、結果的に決勝点となる千金弾を生み出した。チームメートの祝福に笑顔で応えた背番号「2」は試合後、「コースはちょっと甘かったんですけど、キーパーの逆を突くことができて、うまく決まりました」と振り返った。

 実は“ヒーロー”小池の本職はボランチではなく、左サイドバックだ。J1鹿島の特別指定選手として登録されているほど、その道の“匠(たくみ)”として評価が高いのだが、この日からボランチに入った。「ほとんどやったことがないポジションです」と小池。“急造ボランチ”は、「心の準備は正直できていなかったんですけど、与えられたポジションで結果を残していくしかないと思ってやりました。チームを助けることができて良かったです」と喜んだ。

◆反攻へ地力証明

 中野雄二監督は、「サイドよりも真ん中に置いてもっと試合に関わらせた方が、彼が持つ攻撃力を発揮できるんじゃないかと思いました。ギャンブルでしたけど」と、小池をボランチで起用した理由を説明した。「全体的な内容としてはもうひとつでした」と厳しい見方を示しながらも、チームを勝利に導かせる働きをしたことで、「物は違います」と小池の才能をほめちぎった。

 流通経大は開幕2連敗を喫していたが、前節終了時点で首位だった明大をこの日下し、地力があるところを証明した。適応能力の高さも示した小池は、「連敗してチームの雰囲気は悪かったんですけど、これで変わるので、いい雰囲気を保っていきたいです。そうすれば、結果はおのずとついてきます」と、今後の反攻を誓った。 (関孝伸)

◆明大・岩田 3戦連発ならず

 明大は1失点に泣いての完封負けで、開幕3連勝を逃した。後半5分あたりからは攻めっぱなしで何度も相手ゴールを脅かしたが、結局は実らなかった。

 2戦連発中だったFW岩田拓也(4年・FC東京U−18)も無得点。試合終盤に入って立て続けに放った2本の際どいヘディングシュートは、GKの好守と左ポストに阻まれた。岩田は「どっちのシュートも入ると思ったんですが…」と肩を落とした。

◆岡庭千金弾で東農大3連勝

 2季ぶり2部復帰の東農大は東洋大に1−0で勝ち、開幕3連勝を飾った。相手に押され気味の中、カウンター攻撃から決勝点を挙げたMF岡庭裕貴(4年・横河武蔵野FCユース)は「耐えて耐えて1点を取るスタイルです」と笑顔。1923(大正12)年創部の名門の今季目標は2006年以来の1部復帰で、「1試合2〜3点取れる力をつけ、1部昇格に貢献したいです」と意気込んだ。

◆駒大・大谷リーグ戦初得点

 連勝を狙った駒大は1−1で順大と引き分け。前半33分、ゲームキャプテンを務めたFW大谷真史副将(4年・広島ユース)が自身リーグ戦初となる先制点を決めた。前節の試合中、GK森建太主将(4年・市船橋)が膝の靱帯(じんたい)を断裂。大谷は「試合前(森に)『おまえのためにやる』と伝えました。勝てたら良かったのですが」と悔しそうだった。

 森は12月の全日本選手権(インカレ)での復帰を目指すという。大谷は「(前節後)『インカレに森を連れていくことが俺たちの義務だ』と(仲間に)言いました。あいつが安心してリハビリできるよう、勝ち続けたいです」と力強く話した。

 ◆黙とう この日の駒大−順大(駒沢)の試合前、熊本地震の犠牲者を悼み、黙とうがささげられた。熊本県出身者がいる駒大から申し出があったという。

◆東京国際大・町田、開幕3連発 

 ○…1部返り咲きを目指す東京国際大の2年生FW町田ブライト(成立学園)が開幕3連発で勝利に貢献した。1−0の後半33分、正確な右足ワンタッチシュートで流し込み、チームに貴重な追加点をもたらした。

 ナイジェリア人の父と日本人の母を持つストライカーは「去年のリーグ戦では2ゴールでしたけど、今年はもう3点決めています。去年の数字を超えたということで、ステップアップができていると思います」と胸を張った。

◆サッカー 関東大学リーグ(16日・駒沢陸上競技場ほか)

順  大1 0−1 1駒  大

(4)   1−0  (4) 

▽得点者【順】名古【駒】大谷

慶  大1 1−0 0法  大

(3)   0−0  (3) 

▽得点者【慶】加瀬沢

 ▽2部

東農大1 0−0 0東洋大

(9)   1−0  (1) 

▽得点者【農】岡庭

青学大2 0−0 1明学大

(9)   2−1  (0) 

▽得点者【青】窪園、福井【明】行武

東京国際2 0−0 0朝鮮大

大     2−0  (3) 

(7)            

▽得点者【京】安東、町田

東学大3 2−0 0関東学院

(4)   1−0  大   

           (1) 

▽得点者【東】平田、OG、堀

中  大2 1−0 0東海大

(5)   1−0  (2) 

▽得点者【中】橋本、古橋

  ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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