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学費安い都立狙いで教育費増 矛盾する日本の「受験地獄」

 4月12日、子供の貧困対策を推進する議員連盟の会合で、支援団体の代表らが奨学金制度の拡充を求めたところ、自民党の赤枝恒雄衆院議員(72)は「親に言われて仕方なく進学しても女の子はキャバクラに行く」と言い放った。

 前出のOさんは、「子供たちはよりよく生きるために進学が必要だと分かっているんです。でも、その学費や修学旅行費などが足りないから、仕方なく高額なバイトを探すんです」と憤慨する。

 虐待や貧困の下で育ってきた子供たちをサポートするNPO法人3keysの代表・森山誉恵氏も、こう言う。

「虐待を受ける子も、親が経済的に苦しいケースが多く、社会が助けてくれるという実感がないまま社会に出ていくケースが多いんです。それがまた貧困や虐待の連鎖につながっていく。たとえ奨学金で大学へ行けても、親の支えがない子たちは生活費を稼がなくてはならず、アルバイト三昧で中退してしまったり、卒業しても赤字スタートの社会人生活が待っていて、苦しい思いをすることになるんです」

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