「予測は困難だ」。16日未明から九州を中心に相次いだ強い地震。対応に追われた気象庁の担当者は苦渋の表情を浮かべた。
同庁は16日未明から断続的に報道陣に状況を説明。同日午前1時25分に熊本で発生したマグニチュード7.3の地震が、14日夜から続く一連の地震の「本震」だったとの見解を示した。より規模の大きな地震が1日余りたってから発生したことについて質問が相次いだが、対応した同庁地震火山部の青木元・地震津波監視課長は「詳細は精査中」「予測は地震学上、困難だ」と繰り返した。
説明中に緊急地震速報が流れ、強い余震が起きてやり取りが中断する場面も。庁内は夜通し緊迫した雰囲気に包まれた。
16日早朝には大分県中部を震源とする震度5弱の地震も発生。青木課長は震源が北東に広がったことに関して「前例のない地震活動で、今後しばらく全体の活動を見てみないとわからない」と述べるにとどめた。