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村紗カイの日記

日々のニュースや話題の記事について書いていきます。

【書評】「お金持ちはなぜ、『教養』を必死に学ぶのか 」を読んで 教養をバカにしているひとはいませんか?

生活 教育

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スバズバ系の本の書評。
今回はこちら。

 

 

全部で6章に分かれていますが、タイトルの件については前書きと第1章が中心。
それ以外は「どの知識がどのようなところで使えるか」が書かれています。

 

ブログをやっている人であれば、ちょうどいいぐらいの難易度。

そこまでむずかしいことが書いてあるわけでもなく、かといってそこまで簡単でもない。大学の一般教養レベルの話についていければ、大半の内容は理解できるはずです。

 

数字は人を表す

前書きの一番最初に結論が書かれています。

「お金持ちになりたければ、徹底して教養を身につけなさい

学校では教養なんてものは評価の対象外で、勉強がどれだけできるかという教科書的な知識のみが評価されます。

しかし実際には経済が教科書の知識で完結することはなく、むしろ学校では教えてくれないことの方が大事です。

 人間の生活は経済活動と切り離して考えることができないものです。
 したがって、あらゆる分野において、間接的であれ、直接的であれ、お金の問題が関係してきます。それは教養そのものにも影響してくることになります。
 つまり、教養というものは、そもそも経済活動とは不可分の存在なのです。
 歴史を紐解いても、教養が純粋に「教養」として存在し、お金の問題と切り離されていたことなど、ほとんどありません

そもそもの話、人々の考え方や性格が現れるのが経済活動なわけで。
人格が数字に表れない方がおかしいのです。

 

教養をバカにするやつはいねぇが!

教養の定義は人それぞれですが、この本では以下のように定義されています。

 本書では教養について「物事の本質を見極めるための総合的な知識や考え方が、人格や行動に結びついたもの」と定義しました。
 重要なことは、「総合的な知識や考え方」が、「人格や行動に結びついている」ことです。単に狭い知識があるだけでは教養とは呼びません。幅広い知識が自身の言動に有機的に結びついて初めて教養に変わります。

単に知識がある、年号を知っているというだけではダメで、本質から理解しなければ教養にはなりません。

また実践できるという要素も重要で、頭でわかっているだけというのもこれまた教養とはなりえないのです。

 

性格や考え方を表すのが経済活動である以上、本質的な考え方を理解するのは重要です。

 経済的・社会的に成功を収めるためには、こうした目先の情報ではなく、社会や経済を動かしている原理や法則を理解することの方がずっと重要です

 皆が目の前の情報やネットで調べれば分かるような知識の習得のみに奔走している間に、本質的な教養を身につけることによって、成功する確率を一気に高めることができるからです。

フツーの人が2chまとめでどうでもいい記事を読んでいる間に、成功者たちは本質的なことをどんどん理解していきます。

それは本当の自己投資であり、真の自分磨き。単に読んで終わるというのでは知識を消費しているにほかならず、根っこの部分まで理解してようやく投資となるのです。

 

お金持ちと宗教

お金関連の話では宗教のことがたまに話題になりますが、ストイックに取り組む姿勢というのを知っておいて損はないでしょう。

 厳格なプロテスタントは自分の仕事を神から与えられた使命と感じ(天職)、禁欲的に一心不乱に仕事に まい進します。その結果、事業は成功し大きな富を得ることになります。しかし、禁欲的なプロテスタントはそのお金で豪遊したりせず、さらに仕事にまい進するので、ますますお金持ちになるというわけです。

 「宗教」と「お金」の2語で考えられるものといえば、教祖がお金を巻き上げるのを連想する人は多いでしょう。

しかしそこで終わってしまってはダメで、「成功者にしてくれるのが宗教」というのもこれまた事実なのです。

 

宗教と聞くとその悪い面が強調されてしまいがちですが、禁欲的な取り組みについて大義名分を作ってくれるというのも見逃せません。

ここに気づけるかはリテラシーが大きく絡んでくることでしょう。みんなが「宗教=悪」と言っているなかで、自分はどう思うのか。必ずしもお金を巻き上げるだけのものではないのです。

 

あなたはソシャゲに何を見ますか?

あなたはソーシャルゲームというものについて、何を考えますか?

「こいつらバカだろ」で終わってしまってはダメ。一見しておバカなものであっても、裏ではビジネスとしてかなり緻密に計画されています。

バカにするだけでなく、その裏側を考えられるようになるべきです。

お金を稼ぐという行為には二つの種類があります。一つは、社会に役立つものを提供し、対価を多くの人から獲得すること。もう一つは、他人が持っている富を自分のものにすることです。

他人が持っているお金を自分のものにする最良の方法は、不特定多数から、少しずつお金を取ることができるビジネスを作り出すことでしょう。

 BtoCで大多数を相手にするのは、経済的にはかなり合理的です。バカと暇人を相手に商売できれば、莫大な富が転がり込んでくることでしょう。

つまるところ、低リテラシー層をどう相手にできるかによって成功するかも変わってくる。

BtoCじゃないと成功できないというわけではありませんが、バカな人相手の商売が強いのも事実です。

 

ソシャゲや2chまとめを見て「つまんねぇ。こんなの社会のゴミだ。」と思うのか、「これ、どうやって作られているんだ?収益構造は?」と考えられるのか。

両者に大きなちがいがあるのは明らかでしょう。お金を取られないという守りの思考だけでは、その舞台裏に気づくことはできません。

 

そして「どうやって作られているか」「ターゲットは誰なのか」という部分を考えるうえでは教養が重要になってきます。

教養というものには大衆の心理が反映されるので、それが身につくことは武器を得るのにほかなりません。

 

社会の仕組みを知りたいという人におすすめ

総合して、この本はコンテンツとしても自己投資としても素晴らしいです。これ1冊を読むことで、日々のニュースが理解できるようになるでしょう。

ニュースで取り上げられることは、人間の考え方がまんま表れています。ひとつひとつの内容は短くても、その裏側にはさまざまな動きがあるもの。

人々の考え方や行動の結果がニュースで取り上げられるのです。

 

社会の仕組みを理解したいという人には、この本は結構おすすめです。

大学生なんかは読んでみるといいでしょう。ニュースで話題になるあれやこれについて、かなり理解しやすくなります。