CEROレーティングの申請手順

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新年最初の話題は、ゲームのレーティングについて。


多くの読者の方がご存知とは思いますが、
日本国内に流通している全てのゲームには、
CEROマークと呼ばれるレーティング認定印がプリントされています。


ゲーム屋さんの徒然日記-CERO区分


ゲーム内容がどの年齢層に向いているものかを
販売前に事前審査し、パッケージに刻印することで、
ユーザーがゲームを買う際の参考としてもらうものです。


また、このレーティング制度は法律で定められているものではなく、
ゲーム業界全体が自主的に行っている取り組みです。


区分は参考であって法的拘束力はないので、小学生がD指定を

買っても (また売っても) 特に違反行為にはなりません。

あくまで購入時の判断材料としてもらうことを主旨としています。

※Z区分だけは例外で、18歳未満には販売しないことを求めています。
※よく誤解されますが、「Z=いわゆる18禁ソフト」ではありません。
極端に刺激的な内容を含むソフトはそもそもZすら与えられず、
「レーティング適合外」となります。



こうした審査を行うのは、日本では


特定非営利活動法人

コンピュータエンターテインメントレーティング機構

-COMPUTER ENTERTAINMENT RATING ORGANIZATION- (CERO)


と呼ばれる組織です(長い……)。


先ほどレーティングは業界の自主的取組と言いましたが、
実際は、CEROの審査を通過していないソフトは
ハードウェアメーカーがマスターROMとして認可しません。

そのため、コンシューマーゲームにおいては

事実上強制で行う審査となっています。


パブリッシャーはCEROに対して、

審査してもらいたいタイトルについて申請を行い、
同時に審査料と、審査のための資料も用意します。

※申請時、希望するレーティングも記入します。


CERO側は申請受理後、送付された資料を元に審査を行います。
(審査員はゲーム業界人以外で構成されているそうです。)


審査はおおよそ一週間程度で終わり、



○○のシーンが▲▲の表現に相当するため、
レーティングを□と認定す。


…という感じでパブリッシャーに書面で伝えられます。


パブリッシャーはこれに対し、承諾の可否を選択します。


承諾すればそこで認定終了となります。


承諾しない場合は、問題のシーンを修正して

その証拠資料とともに再度審査を行うことになります。
そして、納得いく結果が出るまでこれを繰り返すわけです。


ちなみに、再審査時も初回審査と同じだけの時間とお金がかかります。
そのため、パブリッシャー側もできれば一発で狙い通りに

認定をされたいと考えていて、不要なまでに過激な描写は

極力避けて開発するようにしています。



ところで……


ここで一つの疑問が沸いてきませんか?


「審査資料は(一定の規定に従いつつも)
あくまでパブリッシャー側が用意して提出する。」


ということは、


「意図的に問題部分を資料から割愛して申請すれば、
レーティングを甘く通過できる?」


という疑問が、当然沸いてきますよね。


こうしたズルが実際に可能かと言えば、

実のところ、可能だろうと思われます。

(もちろん規定上はダメです。ただ、やればできてしまうでしょう。)


とはいえ、もしそうしたズルをしてしまった場合、

代償はとても大きいものになります。


まず、発売後に、当然ユーザーから

「このレーティングおかしくないか?」と言われます。


ネット上で物議をかもし、CEROにも苦情が寄せられるでしょう。


するとそのパブリッシャーはCEROからのみならず、

申請手順を知る同業者からも信用を失うことになります。


また一般世論はCEROを信用しなくなり、繰り返せば、
業界全体の自主審査制度自体への信頼が崩壊していきます。


つまり、長期的には誰にも良いことはありません。


こうしたことから、CERO審査とは、

そんな目先の利益にとらわれて愚行に走る企業はいないという、

ある種パブリッシャーへの信頼に基づいて

成り立っている制度である、と言えると思います。

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