5月20日に3rdアルバム『デンジャラス・ウーマン』を世界同時発売する歌姫、アリアナ・グランデ(22)が、プロモーションのため6回目の来日中だ。4月11日夜に到着したアリアナは、13日放送の『スッキリ!!』(日本テレビ系)に出演し、トークと歌唱を披露。15日の『めざましテレビ』(フジテレビ系)にも生出演予定だったが、14日夜に九州・熊本で発生した大地震の影響でこれは中止になった。
さて『スッキリ!!』では、次のような一幕があった。
司会の加藤浩次(46)が、4月から同番組レギュラーのハリセンボン・近藤春菜(33)の容姿が「マイケル・ムーアやシュレックに似ている」という持ちネタで、アリアナのことも笑わせようとした。加藤がアリアナに「(近藤の顔をさして)会ったことあるんじゃない? 映画監督でさ」と定番のフリをやり、近藤が「マイケル・ムーア監督じゃねぇよ!」とツッコむ。近藤の十八番ネタであるが、このやり取りを見てもアリアナは笑わない。通訳が説明しても笑わない。加藤が近藤を指さしてもう一度「マイケル・ムーア監督(に似てる)」と言うが、アリアナは「今日初めて会いしました」と返答。シャレは通じない。続いて、加藤は「アニメの、緑色のね?」と「シュレックじゃねぇよ!」をやらせるが、アリアナはやはり笑わなかった。十八番でクスリとも笑わせられなかった近藤は落ち込んだ顔を見せ、再び「シュレックじゃないから!」とアピール。するとアリアナは、「シュレックだと思いませんでしたよ、すごくかわいい!」と発言したのだった。
アリアナはCM中、近藤に「あなたは本当にマイケル・ムーアに似てないから。私が約束する」と声を掛けたそうだ。近藤がメイクや衣装などであからさまにマイケル・ムーアのモノマネをしていたらまた別なのかもしれないが、素の容姿がオジサンや緑色の怪物に似ていることをネタにして笑いをとろうというのは、アリアナには通じなかったのだ。
近藤と同じく女性芸人の渡辺直美は、2014年に3カ月のニューヨーク留学を経験している。彼女はビヨンセのダンスを堂々と披露する口パク芸でブレイクしたが、アメリカではその芸が「笑われる」ものではなかったという。表現力やダンスを賞賛されることはあっても、「デブのアジア人なのに、ビヨンセを気取っている」ことをバカにして笑うようなノリが、現在のアメリカでは薄れているそうだ。人の容姿を笑う、その笑いの中に嘲りが含まれているものは、もはや許容されない。不細工も肥満も薄毛も出っ歯も、それを笑うことは差別的な行為だという認識が急速に浸透しているからだ。
今の日本では、ブスやデブやハゲは笑いの対象であり、美形でスタイル抜群の男女を賞賛することが「当たり前」とされている。この「当たり前」を前提としてテレビをはじめとしたメディアコンテンツはつくられ、笑いの線引きがされてきた。しかしポリティカル・コレクトネスについては、日本でもこれから先そう遠くない未来に真剣に議論し、速やかに実行しなければならない日がくるだろう。そのころ、今の「当たり前」に沿った笑いのとりかたしか知らない芸人たちは頭を抱えるかもしれない。
もともとオセロとか身体的特徴を笑われるネタにしない芸人は居るのに身体的特徴を笑われるネタにしてしまったのは屑キーテレビ局の罪は重いと思う。
返信1995年にシリーズ1冊目が発売された「政治的に正しいおとぎ話」とか?
返信はっきり言って、日本はポリティカル・コレクトネスを揶揄するところまで行ってない
PCとはなんぞやってところから始めないといけない状況
認識すらされてないのに「行き過ぎはよくないと思います」と言われましても…
外国の人の中でも行き過ぎたポリティカルコレクトネスはおかしいと指摘されてるよ。
返信容姿をけなしてもらえないと失業するような芸人なら失業すればいい。
返信本人だって自分で作ったネタを披露したいから芸人になったんでしょ。
今売れている女芸人はほぼ失業してしまうというジレンマはあるけど
返信方向性としては間違ってないし正しいよね
ティファニーで朝食をのアジア人
返信いまの日本だとポリティカルコレクトネス=悪平等って感じになりがちだと思う
返信とはいえ昔ほど人の容姿をダイレクトにバカにしたり オナマオナベをバカにするようなネタは減ってるから徐々に広まっていく気はします
良い風潮
返信すごくいい話ですね
返信これはホント思う。デブネタ、ブスネタ、ハゲネタ、全然面白くない。
返信アジアンの人が容姿を貶されてテレビでなくなった時も
「女芸人なんだから容姿を中傷されるのは想定内だから受け入れろ」
とか言われてておかしいと思った。
これ見ててめっちゃ恥ずかしくなった。
返信いつになったら吉本は気づくんだろうね。