熊本県内の死者11人に けが880人以上

熊本県内の死者11人に けが880人以上
k10010483071_201604161012_201604161013.mp4
熊本県内では、新たに2人の死亡が確認され16日未明から続く地震で、亡くなった人は11人になりました。また、880人以上がけがをするなどして、病院で手当てを受けています。
NHKが熊本県内の主な病院や警察に取材したところ、熊本市南区の「済生会熊本病院」で、新たに2人の死亡が確認されました。この病院では、今回の地震のあとに搬送されてきた2人の死亡がすでに確認されています。
このほか、震度6弱を観測した八代市では、アパートが全焼して焼け跡から1人が遺体で見つかり、警察は、亡くなったのは、このアパートに住む70代の女性とみて、確認を急いでいます。
熊本市東区の「熊本赤十字病院」では、搬送された3人の死亡が確認されたということです。
同じ東区の「西日本病院」では、地震による停電の影響で、たんを吸引する機械が使えなくなり、心肺停止の状態で搬送されてきたお年寄りの女性の死亡が確認されたということです。
熊本市中央区の「国立病院機構熊本医療センター」では、16日の地震のあと、搬送されてきた2人の患者の死亡がそれぞれ確認されたということです。
16日未明から続く地震で、亡くなった人は11人になりました。

一方、警察は16日の地震で6人の死亡が確認されたと発表しました。
警察によりますと、6人は、熊本市中央区の高村秀次朗さん(80)、熊本市東区沼山津の矢野悦子さん(95)、嘉島町鯰の田端強さん(67)、嘉島町上六嘉の奥田久幸さん(73)、西原村鳥子の野田洋子さん(83)、西原村布田の内村政勝さん(77)だということです。

また、熊本県の阿蘇地域振興局によりますと、16日午前7時すぎ、西原村から「3人が死亡した」という連絡があったということです。
いずれも死亡が確認された11人と重複しているかどうか分かっておらず、県が確認を急いでいます。

けが人も相次いでいて、熊本市中央区の「国立病院機構熊本医療センター」では、67人がけがや体調が悪くなったと訴えて受診し、このうち、6人が重傷だということです。
同じ中央区の「熊本整形外科病院」では、43人のけが人が治療を受けていて、このうち、10人が手や足を骨折するなど、重傷だということです。
熊本市東区の「熊本赤十字病院」では、けがをしたり体調が悪くなったりしたとして225人が手当てを受けていて、このうち21人が重傷だということです。
熊本市東区の「西日本病院」では、40人ほどがけがをして手当てを受けているということです。
熊本市北区の「朝日野総合病院」では、およそ20人が搬送されているということです。骨折をしている人などがいますが、今のところ、命に別状がある人はいないということです。
熊本市南区の「熊本中央病院」では、20人近くが救急車で運ばれるなどして手当てを受けているということです。中には、倒れてきた本棚で頭を打って重傷とみられる人もいるということです。
同じ南区の「済生会熊本病院」では、183人がけがをしていて、このうち73人が重傷だということです。
菊池市の「川口病院」では、骨折の疑いのある人など19人の患者を受け入れて手当てをしたということです。
合志市の「熊本再春荘病院」には、けが人16人が運び込まれていて、このうち、1人が重体だということです。
宇城市の「宇城総合病院」には、けがをした人など36人が訪れて治療に当たったということです。中には重傷の人もいますが、これまでのところ、命に別状がある人はいないということです。
阿蘇市の「阿蘇医療センター」では、30人が治療を受け、このうち、2人が入院したということです。
同じ阿蘇市の「阿蘇市国民健康保険阿蘇中央病院」では、頭などにけがをした29人が手当てを受けているということです。
大津町の「熊本セントラル病院」では、31人がけがの手当てを受けていて、このうち、1人が心肺停止で搬送されてきたということです。

今回の地震で、熊本県内でけがをしたり、体調不良を訴えたりして手当てを受けた人は合わせて880人以上に上ります。