１６日午前１時２５分ごろ、熊本市、宇城市、合志市、南阿蘇村、菊池市、宇土市、大津町、嘉島町で震度６強の地震が発生し、強い余震が続いた。県災害対策本部によると、各地で道路や橋の崩落、建物の倒壊や火災など被害が多発し、多数の人的被害も出ている。

　同本部、県警などによると、これまでの被害情報は▽熊本市の白川で龍神橋が落下▽阿蘇市一の宮町で家屋倒壊、死者あり▽熊本市民病院が倒壊の恐れ▽俵山トンネルが崩落▽熊本市西区のアパート１階が倒壊▽西原村小森で３人生き埋め▽阿蘇市内牧、手野地区で家屋倒壊多数▽南阿蘇村の阿蘇大橋付近で住家全壊▽益城町浜田で３人生き埋め▽益城町木山で４人生き埋め▽南阿蘇村立野で１人が土砂に巻き込まれる▽熊本市南区城南町で家屋倒壊▽熊本市中央区の国道３号の坪井橋が落下▽八代市松崎町などで火災─など。

　気象庁によると、震源地は熊本地方で、震源の深さは約１２キロ。地震の規模を示すマグニチュード（Ｍ）は７・３と推定される。１８８５年の観測史上、県内でＭ７を超えたのは初めて。

　県内では、１４日午後９時２６分に益城町で最大震度７の地震が発生して以降、１６日午前３時までに震度１以上の地震が１６５回発生した。