台湾の馬総統 尖閣諸島近くの島を訪問

台湾の馬総統 尖閣諸島近くの島を訪問
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台湾の馬英九総統は、来月の任期満了を前に、沖縄県の尖閣諸島に台湾で最も近い島を視察に訪れ、周辺海域での権益を巡る問題の解決に取り組んだみずからの実績をアピールするねらいがあるとみられます。
馬英九総統が視察に訪れたのは、台湾北部の島、「彭佳嶼」です。沖縄県の尖閣諸島までおよそ140キロと、台湾で最も尖閣諸島に近く、海上警備当局の職員などが駐留しています。
今回の訪問は、尖閣諸島の周辺を対象とする日本との漁業取り決めの締結から3年がたつのに合わせて行われ、馬総統は9日、軍のヘリコプターで島に上陸し、記念碑の除幕式に参加しました。
台湾は、尖閣諸島の領有権を主張しており、馬総統は、記者団を前に、日本との漁業取り決めによって、尖閣諸島周辺の一部の水域で台湾漁船の操業が認められたことなどを成果として強調しました。
馬総統は、ことし1月には、南シナ海で台湾が実効支配している太平島を初めて訪問し、領有権の争いを棚上げして資源の共同開発を目指す立場を訴えました。
馬総統としては、来月の任期満了を前に、周辺の海域で領有権の主張を維持しながら、権益を巡る問題の解決に取り組んだみずからの実績をアピールするねらいがあるとみられます。