2016年04月15日 (金)

九州新幹線 回送列車が脱線 運転再開めど立たず

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14日夜の地震で、回送中の九州新幹線の列車が熊本市内で脱線しましたが、乗客は乗っておらず、けが人はいませんでした。九州新幹線は全線で運転を見合わせていて運転再開のめどは立っていないということです。

国土交通省とJR九州によりますと、14日夜の地震で、回送中の九州新幹線の列車がJR熊本駅から、熊本市内の車両基地に向かう途中、脱線したということです。列車は熊本駅を発車してからおよそ1分後、駅から1.5キロほどの地点で6両編成のすべての車両が脱線したということです。列車は回送中で乗客は乗っておらず、乗務員にもけがはありませんでした。
九州新幹線は15日の始発から全線で運転を見合わせていて、今のところ運転再開のめどは立っていないということです。
九州新幹線は、12年前の平成16年に熊本の新八代と鹿児島中央の間で開業し、5年前の平成23年には博多・鹿児島中央間の全線が開業しました。去年3月現在、1日に上下125本が運転されていて、このうち46本は山陽新幹線との直通運転で新大阪・鹿児島中央間で運行されていますが、国土交通省によりますと、九州新幹線で脱線事故が起きたのは、開業以降、初めてだということです。
九州新幹線では車輪がレールから外れるのを防ぐ脱線防止ガードの設置を進めていますが、現場は設置されていない区間で、設置の予定もなかったということです。
国土交通省によりますと、新幹線の脱線は、昭和48年に運転ミスで東海道新幹線の回送列車が脱線したケースや、平成16年、新潟県中越地震に伴って上越新幹線が脱線したケース、平成23年の東日本大震災で東北新幹線の試運転の車両が脱線したケースに続いて今回が4例目だということです。

地震検知システム導入も

国土交通省によりますと、九州新幹線には、ほかの新幹線と同じように、地震の揺れをいち早く検知して被害を防ぐシステムが全線で導入されています。
九州新幹線のシステムは「早期地震検知システム」と呼ばれ、大きな揺れのS波の到達前に伝わる、P波と呼ばれる小さな揺れで地震を検知し、自動的に列車を停止させます。
国土交通省は、今回、震源が脱線現場と近く、震源が浅かったため、列車が停止する前に大きな揺れが来た可能性もあるとみています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:10:57  | カテゴリ:科学のニュース
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