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ボランティア・物資、焦らないで

倒壊した家屋のそばを女の子を背負って歩く女性=熊本県益城町で2016年4月15日午後0時33分、森田剛史撮影

支援のニーズ、見極めを

 熊本地震の発生から一夜明けた15日、熊本県や県社会福祉協議会には全国から「ボランティアに行きたい」「支援物資を送りたい」との問い合わせが相次いだ。現地ではボランティアセンターを設置するなど、受け入れの準備を始めたが、担当者は「厚意はありがたいが、現地の受け入れ態勢が整うまで待ってほしい」と呼びかけている。

 県社会福祉協議会が設置したボランティアセンターは、被害の大きかった同県益城町などに先遣チームを派遣し、ボランティアのニーズ調査を始めた。今後はホームページ(http://www.fukushi-kumamoto.or.jp/)を通じてボランティアを募る予定だ。ただ、センターの桂誠一所長は「2次災害の危険もあるので、当初は地理に明るい県内の人に限るかもしれない」と話した。

 過去の災害ではボランティアが復興の一助になった一方、交通手段や宿泊先を確保しないまま現地に来ることで混乱を広げるケースもあった。支援物資を巡っても、ニーズとのミスマッチが起きたり現地での配布手段がなかったりして、無駄になるケースもあった。

 ボランティア団体は「やみくもにボランティアに行ったり、支援物資を送ったりすることは現地に迷惑をかけるだけ」と口をそろえる。ピースボート災害ボランティアセンターの合田茂広理事は「何かをやりたい気持ちは分かるが、現地の情勢を把握し、どんな支援が必要なのか見極めてほしい」と話した。

 熊本市社会福祉協議会は16日以降、県内在住者に限り、高齢世帯の家の片付けなどを手伝うボランティアの受け付けを始める。

 益城町は21日を目標にボランティアの受け入れを始める。近く、受付場所や活動時間などを県社会福祉協議会のボランティアセンターのホームページに載せる。町役場は「16、17日の週末は間に合わなかったが、できるだけ早くスタートさせたい」としている。【川崎桂吾、吉川雄策】

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