韓国は近年、政治的、経済的に中国との結びつきを強めている。韓国は輸出に依存する経済構造だが、輸出全体に占める対中輸出の割合は約25%に達するため、中国経済の減速は韓国に直接的な影響をもたらす。

 韓国メディアの亜洲経済の中国語電子版はこのほど、韓国の関税庁のデータを引用し、4月1日から10日までの韓国の輸出額は前年同期比で25.7%も減少していると指摘。上旬だけの数値であるため早急な判断はできないものの、韓国の輸出が低迷していることは明確と言えそうだ。

 記事は、韓国関税庁のデータとして、1日から10日までの輸出額が前年同期比25.7%減の105億3000万ドルにとどまったことを指摘し、「このままでは4月の輸出額も大幅な減少となってしまう」と危機感を示した。

 韓国の輸出額は3月も前年同月比で8.2%減となっており、すでに15カ月連続で前年の実績を下回り続けている。記事は15年12月から3カ月連続で2桁のマイナスだったことを指摘、マイナス幅はすでに1桁に縮小したとし、「16年4月1-10日は前年に比べて営業日が2日少なかった」としながらも、25.7%という減少幅を見る限り、まったく楽観視はできない状況と伝えた。

 韓国の中国への擦り寄りは現時点ではあまり奏功したとは言えない状況にある。今後、中国経済がさらに鈍化すれば、韓国への影響も甚大なものとなろう。韓国は中国への過度な依存を解消することが求められている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)