最近、グルメブロガーを二人教えている。
一人はたっけのメモのたっけ氏。
教える前は月1万PVだったブログが2ヶ月で、4万PVを超え、ぐるなびのライターも引き受けるまでに成長した。
浅草でくつろぎタイムに最適!雰囲気バツグンの穴場カフェ10選 - みんなのごはん
…そして、もう一人があきさねゆうさん。
ブログを教えたその月に6万PVを達成した猛者。
お店紹介に限っていえば、ぼくのはてブ数を凌ぐものも書くやり手。
この2人に食レポを教える時に共通して見せたマンガ…それが「忘却のサチコ」だ。
単行本こそ持ってなかったが、表現があまりにも的確だから教材として使わせていただいている。(もうすぐ、マンガワンで見られなくなるそうなので、単行本を買う予定)
本当なら画像で見てもらいたいんだが…大人の事情で、見て欲しいところだけテキストで書き起こしてしまおう。
食堂のサバ味噌定食で「ビバ日本」とまで紅葉する主人公
サバ味噌って…こんなにおいしかったかしら…?
このタレの懐かしい甘さと…
サバそのものの脂の甘さ…
そして柔らかい…骨までトロントロンにやわらかい…!!
口の中で一瞬で溶けてしまうこの感じ!!
ショウガの効いた味噌ダレが…またご飯によく合うこと…!!
サバとご飯の反復作業が止まらない!!
ああ…そして、味噌汁のこの安心感…
サバ味噌とごはんを上手にまとめてくれている…
和食に味噌汁は欠かせないわね…!!
そもそも…サバ味噌も同じ味噌を使ってるのに
(コッテリとサッパリが)こんなに違う料理になるなんて
外国人が見たらきっとこういうでしょう
「ミソフィッシュとミソスープ?クレイジーではないのか?その組み合わせは!?」
なんて奥が深いの…和食!!
なんて鮮やかなの…日本国!!
日本に生まれてよかった…
ビバ日本!!!
ごはんいってサバ!!
サバいってごはん!!
ごはん、ごはん、味噌汁!!
たまにおしんこ…
またごはん…
も…もう止まらない!!
この口の中の状態が…永久に続けばいいのに…
…ごくん。
まず、これを黙々と読んでもらって、その後に僕が次のように解説してる。
食レポの時に大事な3つの段取り
1、客観的に伝えることだ。
サバ味噌自体の2つの甘さの話、骨と身の柔らかさの話…これが好きか嫌いかはともかく、ここまではほとんどの人が共有できる感覚だ。
これをまず共有する。
2、話を現実の中で広げる。
サバ味噌でいえば、「ごはんと合う」「味噌汁も同じようにお味噌なのに…」といった話へと展開していく。
3、さらに話を広げて、自分だけの世界・感性へとシフトさせてしまう。
「ビバ日本」なんてフレーズは思い込みであり、妄想だ。
リズム良く文章で
「ごはんいってサバ!!
サバいってごはん!!
ごはん、ごはん、味噌汁!!」
といった書き込みがあるが、一文ではなんの意味が無い。
文脈があってこそ成り立つ、話の流れだ。
この流れが素晴らしい。
1だけの方が「わかりやすい」かもしれない。でも、これだと「情報」でとどまってしまう。
でも、2や3のようなことが言いたい人、気持ちがわかってしまう人にとっては、2・3があることで、「体験」として感情を動かしながら聞いてくれたり、自分自身のことだと思って話に参加してくれたりする。
データベースのような情報サイト・雑誌記者ならともかくだ。
「読み物」を作る人ならば、「体験」や「当事者の感覚」を理解してもらえるところまでネタをしっかりと語れる技術があると、もっと深いところまで伝わる。
それができるようになると1ランク上に行けるのです。
サエコのキャラクターがグルメ漫画には珍しいタイプのキャラだから、けっこう好き。
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4月現在、6人の人にお会いして、3人の人にブログを教えました。(3人は「ブログ教えなくても会ってくれたらごはんおごるよ」という良心的な方でした)
美味しいもの食べられてかなり満足してます。