2016.04.14に発生した熊本県の地震で、亡くなられた方や被害に遭われた方、そして自宅に入れず屋外ですごされている方へ、まずはお見舞い申し上げます。
自分は東日本大震災で、所謂「震災サイト」というものを立ち上げた一人です。
詳細はFacebookのエントリに残していますが、時が経ってもなかなか復旧すら遠いところもあります。
今回、もしあなたが震災サイトや震災支援をしようと思った時に、先人の知見としてのエントリです。このエントリは、5年前に起きた現実を元にしたアドバイスです。
このエントリを読んで、あなたが少し冷静になる事ができれば幸いです。
なお、このエントリはあくまでAkira Tsumura個人の意見であり、所属する企業・団体を代表するものではありません。困ったらメールなどで連絡ください。
実際、自分が東日本大震災で震災サイトを立ち上げ、チームとして行動しましたが、結果としてどの支援サイトもある一定時期に解散し、現実へ戻りました。うちの場合、1年持たなかったのではないでしょうか。
震災支援は1年2年では終わらず、5年・10年と続いていくものです。一時的な物資の不足などはあるかも知れませんが、それらを補う為にインフラから作る事はとても効率的ではありません。悪く言えば『ブーム』という捉え方もできます。
しかし、仮にそれらを補えるだけのリソースがあり、なおかつ震災支援と自身の生活を並行できるのであれば、それはとても良い人生の経験になります。
目の前のコンピュータ1台で支援しようと躍起になりましたが、結果として成果は出ませんでした。
それでも、賛同して支援してくれる仲間が居て、支援サイト同士でのつながりもあり、それは絆を生んでいるのかもしれません。
しかし、根本に立ち返るとコンピュータは人と人を繋ぐツールであり、あくまで人の代理でしかなく、先のつながりも「都内近郊で会える人」が中心になりました。
もし可能なのであれば、自身の身体の許す限り現地で住民の方のサポートをして欲しいと思います。
そうすれば、インフラの再開発などせずとも、有用なコンテンツの配信といった形での支援も出来たのではないでしょうか。
例えば山小屋でキャンプする際、万が一帰れない人が出る場合に備え、予備のガスボンベなどは山小屋に残していく慣習があります。理屈としてはこれと同じです。
また、可能であれば「自己満足のボランティア」にしない為に、何かしらの成果を持ち帰るようにしたいです。例えば、「震災直後の現地の方の心理・感情・行動」「震災支援した際、混乱の中でどのように情報が伝達されるか」といった事です。一種の研究と言ったほうが良いかもしれません。しかし、それだけでより貴重な経験として人生に活かされるでしょう。
『拡散希望』とハッシュタグを付けるのは簡単ですし、拡散はワンクリックです。しかし、その情報が本当に正しいのか、もう一度考えてみてください。また、誤った情報が流布した際に誰が最初に困るのか、今一度考えてみてください。
また、多数の企業ではそれらの支援すら出来ないほど余裕が無い場合も多く、出来る余裕があっても決済・承認などですぐに支援を始められる企業はほぼありません。
現実としてすぐに身を動かせられる方はごくわずかです。
もし、今回の熊本の震災で人生として得たいものがある、もしくは今の生活を捨ててでも居てもたっても居られないというのであれば、ぜひ現地へ飛ぶのが良いでしょう。おっと、ご自身のご飯を忘れないで!
自分は東日本大震災で、所謂「震災サイト」というものを立ち上げた一人です。
詳細はFacebookのエントリに残していますが、時が経ってもなかなか復旧すら遠いところもあります。
今回、もしあなたが震災サイトや震災支援をしようと思った時に、先人の知見としてのエントリです。このエントリは、5年前に起きた現実を元にしたアドバイスです。
このエントリを読んで、あなたが少し冷静になる事ができれば幸いです。
なお、このエントリはあくまでAkira Tsumura個人の意見であり、所属する企業・団体を代表するものではありません。困ったらメールなどで連絡ください。
■震災支援は年単位の支援。生半可ならやらない方がいい。
東日本大震災では、5年経った今でも復旧に至っていない地域もあります。実際、自分が東日本大震災で震災サイトを立ち上げ、チームとして行動しましたが、結果としてどの支援サイトもある一定時期に解散し、現実へ戻りました。うちの場合、1年持たなかったのではないでしょうか。
震災支援は1年2年では終わらず、5年・10年と続いていくものです。一時的な物資の不足などはあるかも知れませんが、それらを補う為にインフラから作る事はとても効率的ではありません。悪く言えば『ブーム』という捉え方もできます。
しかし、仮にそれらを補えるだけのリソースがあり、なおかつ震災支援と自身の生活を並行できるのであれば、それはとても良い人生の経験になります。
■目の前のモノで済まそうとしない、現地に飛べ。
これは僕の悔やむべきことです。目の前のコンピュータ1台で支援しようと躍起になりましたが、結果として成果は出ませんでした。
それでも、賛同して支援してくれる仲間が居て、支援サイト同士でのつながりもあり、それは絆を生んでいるのかもしれません。
しかし、根本に立ち返るとコンピュータは人と人を繋ぐツールであり、あくまで人の代理でしかなく、先のつながりも「都内近郊で会える人」が中心になりました。
もし可能なのであれば、自身の身体の許す限り現地で住民の方のサポートをして欲しいと思います。
そうすれば、インフラの再開発などせずとも、有用なコンテンツの配信といった形での支援も出来たのではないでしょうか。
■現地で支援物資は使わない、自分のご飯は持っていく。
当然の事ですが、体一つでボランティアに行っても報酬のご飯はありません。支援物資は被災地の皆さんの為のものです。どうしても困ったら融通しなければならない場面もありえますが、基本的に自分のご飯は自分で持っていく、できれば少し多めに持っていく事を考えてください。例えば山小屋でキャンプする際、万が一帰れない人が出る場合に備え、予備のガスボンベなどは山小屋に残していく慣習があります。理屈としてはこれと同じです。
また、可能であれば「自己満足のボランティア」にしない為に、何かしらの成果を持ち帰るようにしたいです。例えば、「震災直後の現地の方の心理・感情・行動」「震災支援した際、混乱の中でどのように情報が伝達されるか」といった事です。一種の研究と言ったほうが良いかもしれません。しかし、それだけでより貴重な経験として人生に活かされるでしょう。
■混乱を招く発言・リツィート・シェアはやめる
実際、混乱の中でリツィートやシェアをしていくことで、自身も拡散に協力する為に参加している感覚があるのかもしれません。しかし、いくらデジタルで変化しない文字列をリツィートしているとはいえ、最初のツィートが正しい情報である確証はなく、拡散することでデマを広めているのかも知れません。『拡散希望』とハッシュタグを付けるのは簡単ですし、拡散はワンクリックです。しかし、その情報が本当に正しいのか、もう一度考えてみてください。また、誤った情報が流布した際に誰が最初に困るのか、今一度考えてみてください。
■あなたが今支援しなくても、きちんと支援する人は誰か居る。まずはあなたの明日の生活を考えて。
僕の場合、東日本大震災の時は電車が2週間止まり、結果として通信インフラに頼る形で震災支援サイトを立ち上げました。しかし、それは会社が給与を保証してくれたから出来た事でもあり、もしあなたが明日食べていけなくなるのであれば、また中長期的に会社が許してくれないのであれば、それは他人を支援する前に自身の保身を考えるべきです。また、多数の企業ではそれらの支援すら出来ないほど余裕が無い場合も多く、出来る余裕があっても決済・承認などですぐに支援を始められる企業はほぼありません。
現実としてすぐに身を動かせられる方はごくわずかです。
もし、今回の熊本の震災で人生として得たいものがある、もしくは今の生活を捨ててでも居てもたっても居られないというのであれば、ぜひ現地へ飛ぶのが良いでしょう。おっと、ご自身のご飯を忘れないで!
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